お祝いパーティー
文字数 1,369文字
ギルドマスターであれば相応の給料はもらえているし、かつては一流の冒険者であったというのが本当なら、死ぬまで贅沢な生活をしても使いきれないぐらいの資産をカレタカが持っていたとしてもおかしくない。
事実、ギルドから独立していく者が資金援助を必要としていれば、カレタカは気前よく貸している。
その返事にメンバーたちは驚く。
〈神速の燕〉はまだ結成したばかりのパーティーだ。当然、ランクは1から始まっており、先日のクエストをクリアしたおかげで2になったところだ。
そんな結成したばかり、しかも構成がいいとはいえ低レベルメンバーばかりのパーティーのことをギルドマスターが知っているはずはないと思い込んでいた。
驚きだった。
具体的な数字まではツェラーたちも知らないが、少なくとも何百人という単位でギルドメンバーは存在している。それを全員知っているとは驚き以外に言葉がない。
そうか、エムリヒが炎系を得意としているのはそれが理由か。血筋か、それとも憧れか。
いずれクロイツナハと同じ爆炎の魔法も使えるようになるだろうさ。鍛錬を怠るなよ
二刀を下げてはいるが、基本的には一刀は鞘に納めたままワンハンドで戦うスタイルだ。
将来的には二刀で戦うことを考えてだと思うが、今はまず両手でしっかり剣を操れるようになった方がいい。ワンハンドでやるなら筋力アップは必須だ。いくら軽めの剣を使っているとはいえ振り回され気味だろう?