指導
文字数 1,457文字
前突き、払い、防御のために槍を立て、足元を刈り取るように振るう。
距離を取ったかと思うと一気に前に出て連続突き。相手の武器を絡めとるように槍を回し、さらに突き。
薙ぎ払い、相手が懐に入ってきたところを石突で迎撃。真上からの振り下ろし。
一通りの動きを演じてみせた。
先ほどレゼルバがやってみせた型を演じる。
同じ動きのはずだ。なのに、まったく違うのは一目瞭然だった。
パワー、スピード、キレ。すべてが違う。
最後に槍を振り下ろすと、ク・ホリイはニヤリと笑った。
うなずいて、レゼルバも槍を持った手を伸ばす。
穂先はク・ホリイの心臓の前にあった。
すっと眼前に迫ってくる突きを、横に槍を振るって弾こうとする。
槍は柄が長いので横から合わせるのは容易い。
柄を叩いた衝撃があるはずだったのにスカしてしまう。
気が付いたときには目の前にク・ホリイの穂先があった。
※ ※ ※
ツェラーとジョルジュを誘って冒険者ギルドへとやってきた。