第48話

文字数 863文字

駅に戻って、お腹が空いたということでクレープを食べることになった。
クレープを食べるのは初めてで、クレープを作る店員さんを見てとても興奮した。
「すごい!こんなに薄くくるくるするの~?すごいすごい!」
「りりこちゃん、騒ぎすぎだよ!」
「クレープ食べるの初めてなの~すごいよ!」
「そうなの?」
「うん~、食べてみたかったの!夢だったの~!」
「じゃあよかったね!」
初めてのクレープは生クリームが甘くて、中に入っていたイチゴが酸っぱくてドキドキした。
「おいし~!」
「おいしいよねぇ。私、お母さんタピオカ好きだから買って行こうかな。」
「お土産?」
「お土産かぁ、私もなんかかっていこうかなぁ。」
「食べ終わったらお土産屋さんいこっか。」
「ん。」
クレープは一瞬でなくなった、甘いものは大好きだし、いくらでも食べれる、胃もたれ知らずだった。

お土産屋さん周辺をぐるぐるすることにして、結局買った物と言えばラーメンセット、理由は帰ったら私が食べたかったからだ、私の胃に入ることはないけど。
父はあの家の台所で調理をすることに抵抗がないように見えていたし、ちょうどいいかとも感じたし、仕事をさせてもらったこともあってお礼も兼ねて買っていく事にしたのだ。
「ラーメン?」
「ラーメン。」
「食べたいの?」
「まぁ、家においておけばいつか食べれるし、美味しいラーメンチャレンジしたかったからね。」
「ほぉ~ん、電気屋さん行かない?ヘッドフォン見たいんだよね」
「いよ~、私も見てみたい。」
電気屋さんには何でもあって、宝の山に見えた。
オーディオもそろっているし、化粧品も美容品のコーナーもある。
見ているだけであっという間に時間が過ぎていった。
「楽しかった~!そろそろ帰る?」
「そうだね、帰ろうか。私タピオカ買ってくる。」
「いってらっしゃ~い。」

明日香ちゃんがタピオカを買ってくるまで私は炭酸水を自動販売機で買った。
バスの中で気分を手っ取り早く変えるのに使えるかと思った、結果的にバスの中では気持ち悪いという感情が頭の中をぐるぐるするだけで、大した効果が得られることはなかった。
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