第50話

文字数 815文字

昼間に祖母が襲撃してくることはないだろうと勝手に判断して、朝の4時頃に寝て、昼の10時に起きる生活に戻っていた、相変わらず担任の先生からはSNS経由で連絡が来ているが無視だ。
不愉快な思いをする場所になぜわざわざ出向かなければいけないんだと、SNSの通知を見るたびに感情に波が起きるのが嫌で、SNSのアカウントを変えてできるだけ見ないように努めた。

3年生になって、その日はたまたまだった、日付は月曜日、久しぶりに学校の図書館に行きたい気分だっただけ、歩いていくのは面倒くさい、私はギリギリ自転車通学が許可されていない距離に住んでいて、本当に登校がだるいと思っていた。
(別に、いつも学校に行ってるわけじゃない私が自転車で登校したところで何も変わらないだろ。)
別に学校の授業に参加するわけじゃない、本が見たいだけだ。
そうと決まれば制服に着替えた、遅刻組を見ているとやんちゃそうな男の子も女の子も、皆着崩したジャージを着ている、私は別に髪は好奇心で染めただけでやんちゃをしているわけではない。
そもそもジャージは着やすいと思っていたけど、何とも言えないダサい色合いのジャージが嫌いで、それを着ている私が嫌でたまらなかったから、長く着るなら可愛いほうがいい。
そんな理由で制服登校をしていた。
自転車での登校は快適だった、スイスイ進むし、風が気持ちいいし景色も心なしかよく見えた。
学校に着いて、自転車をどこに置こうかと悩んだが、本を見て、借りたらすぐに帰るつもりでいたから校門の隅に置いた、校門まで出てこないと職員玄関からも生徒用昇降口からも見えないことは明らかだったのでよほどのことがない限り見つかって怒られることはないだろう、怒られたらまた学校から離れるだけだ、別にどうでもいい、近いから学校の図書室を利用しているだけで、うんざりするなら時間はかかるが県立図書館に行けばいいのだ。
そんなことを考えながらいつものように職員玄関を開けようとした。
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