第20話

文字数 542文字

話を聞くところおじいさんは給食センターの職員さんだったようだ。
学校と関わりがある人なら変な時間に子供が歩いているのは相当違和感を感じたんだろう。
お家ではお菓子とお茶を出してもらった。
曾祖母が亡くなってから久しぶりに甘いものを食べた気がしたし、美味しかった。
実家から発見された場所は15km離れているらしく、おじいさんには小学生がこんな距離を一人で歩くのは危ないということで送ってくれることになった、意地でも帰りたくなかったが、ダダをこねても迷惑がかかるだけだろうと、お菓子を出してもらってこれ以上迷惑をかけるわけにはいかないと帰宅することにした。
家に帰っておじいさんが15km先で発見したということと、何かを話して帰っていった。

その30分後に父に車で連れ出された。
「人様に迷惑をかけるんじゃない!!」
慰められるのかと期待したし、安心感をくれるんじゃないかと淡い思いもあったけど 結局打ち壊された。
そこからは3時間ずっと何かを怒鳴られるなり、失望させないでくれなり、祖母と同じようにはならないでくれなり言われた気がする。
ずっと泣いていることしかできなくて、父なら現状をどうにかしてくれると思っていたのが期待外れだった絶望感も相まってどうしようもなく虚無感みたいなものに襲われた気がした。
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