エピソード2:不思議な女の子
文字数 646文字
すると女の子が、両手を体の前でもじもじさせながら、申し訳なさそうにさらに声を小さく細くして声をかけた。
泣き出してしまいそうな女の子をなだめるために――事実急に声をかけられたことはまったく気にしていなかったので――満面の笑みの軽い調子で答えたあと、リラは女の子の垂れさがる両足を見て、ボサボサの髪の毛を見上げて、それから女の子の後ろを覗き込んで
衝撃的な事実をあまりに簡単にまるでそれが自然なことのように告げられたので、リラは今度は耳を疑うはめになった。そのためその意味をかみ砕くのに少しばかり時間が必要だった。
宙に浮かんだままの女の子がそう答えると、リラは目をらんらんと輝かせた。
予想外の反応に女の子ははためから見てもわかるぐらい大きく体をビクつかせて、
とドキドキしながら思った。
リラの笑って謝るその笑顔があまりにも楽しそうだったから、女の子もつられて楽しくなってちょっとだけ明るくなった声で言った。