プランナー リラ?
文字数 1,106文字
そういうことかと納得してエリは慰める。
リラは『それに』をことさら強調して、言った。
エリは目をまん丸にした。
最後にポツリとこぼした言葉にエリが笑い出し、おかしくなってリラもふきだした。そうして部屋のなかに明るく無邪気で可愛らしい笑い声が鳴り響き、ひとしきり笑ったあと部屋はまた静かになり、リラはエリと視線を交わすと残念そうな顔を作って
と言って立ち上がった。
エリも腰を上げクスクスと笑いながら言った。
リラは肩をすくめて笑った。
そしてわずかな間を置いたあと、おもむろにエリを抱きしめた。
耳元でささやく。
左頬にひとすじの光が伝う。
エリも一瞬おどろいたもののすぐにギュッと抱きしめ返した。エリに言葉はなかった。悲しくて辛くてでもうれしくてうれしくて、色んな想いが空っぽの体の中をあふれんばかりに満たしていくが、決してこぼれない。しかしリラにはその想いが彼女を抱きとめる力から十分すぎるほど伝わっていた。そのまましばらく抱きしめ合って、やがてどちらともなく離れ、リラがオバケに尋ねた。
ファッションショーを開いたままの散らばっている服のなかからここまで着ていた黄色のパジャマを探し出し、いま着ている洋服をポイポイと脱ぎ散らかして、パジャマに袖を通す。それから玉になっている毛布を伸ばしてベッドを整え、もう思い残すことはないかと考えを巡らす。大丈夫、と心のなかで呟く。そして毛布の上の部分をすこしめくって入ろうとしたところで
エリが呼んだ。