第41話 我々は昨日を誕生日としました、そのためサボりでは無いのです
文字数 1,620文字
ただ、この星は生まれた日を祝うという習慣がありますわ。
その一方で、私達の星では生まれた日を記録してませんわ。
そのため、祝うという観点で遅れを取っている気がしますわ。
それは、不平等ですわ!私達も、ちゃんと祝われたいですわ!
でしょう。そのためどうしようかと、私は考えましたわ。
その結果として……
では、今日は生まれた日を祝う一日、ということになるのですね。
もう少し、早く決めたかったですけどね。
もう、夜遅いですわ。
先ほど調べてみたのですが、誕生日は何をしてもいいみたいですわよ。
その日は、何をしても許されるのですわ。
他には、欲しい物をプレゼントされたり、美味しい物を食べたりすることが出来ますわ。
いきなり欲しい物と言われても、思い浮かばないものですわね。
祝日と違い周囲の人も特に変化が無いため、祝ってるという感覚がありませんわ。
確かに、そうですわね。
せめて、私達だけでも祝いの恰好をしますか。
せっかくの誕生日が夢の中で終わってしまいますわよ。
全てを許されると、ここまで思考が回らなくなるのですね。
……あれですね。日頃から欲望を溜めておけば、特別な日を楽しめたのではないでしょうか。
確かに、その通りですわ。日頃からやりたいことを考えていれば、ここまで苦労することは無かったですわ。
……あの後に調べたのですが、誕生日はケーキやお寿司を食べるそうです。
あー、うるさいうるさい。『我々は昨日を誕生日としました、そのためサボりでは無いのです』送信ですわ。
まったく、誕生日のなんたるかを、何もわかっちゃいませんわね。
本部から返信ですわ。『お二人の誕生日は半年前だったと思うのですが……』。
これは、あれですわね。私達の誕生日を把握することによって誕生日申請を防ぎ強引にでも仕事をさせるという本部の悪意、まさに万死にあた
本部より、『今度、誕生日プレゼントを贈りますね』。
【背景画像】
ホテルの一室:ぽんこ様(illustAC様より)
夜のホテルの一室:ぽんこ様(illustAC様より)
【挿入画像】
パーティーの三角帽子のイラスト:いらすとや様
いろいろなポテトチップスのイラスト(袋):いらすとや様
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