第30話 あぁ、私達の夏休み……。あぁ、私達の夏休み……。
文字数 860文字
無限にあると思っていた休みも、過ぎてしまえば一瞬でしたわ。
遊具なんて公園でいいじゃんと、私が言いましたわ。
その通りじゃんと、お姉様が返しましたわ。
大自然に囲まれ夏を過ごす、最高でしょうね。
森の中の空気を味わいたかったですわ。
森の空気とエアコンの空気も成分は一緒じゃけぇと、私が言いましたわ。
森は蚊の巣窟だから行くのいやんと、お姉様が言いましたわ。
何を馬鹿なことを言っているのですか、過去の私は。
ぶちころころしますわよ。
海なんてド定番にも、触れようともしませんでしたわ。
真夏の太陽、波の音、磯の香り……、あんなに憧れていたのに。
そこの洗面台で水を溜めて、海だーとお姉様は言っていましたわ。
シーフードヌードルを食べて、海やーと私は言いましたわ。
スイカ、流しそうめん、かき氷、寿司、フカヒレ、ギョウジャニンニク……。
お休み、楽しめましたか?
ぜひ感想を聞かせてください!
【背景画像】
ホテルの一室:ぽんこ様(illustAC様より)
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