第43話 喜怒哀楽ではなく、喜無怒無哀無楽無でした
文字数 1,167文字
それでは、反省してそろそろ本気で感情について考えましょう。
喜怒哀楽、私も聞いたことがありますわ。喜怒哀楽は、「喜び」、「怒り」、「悲しみ」、「楽しみ」といった基本的な感情を表す言葉ですわ。
物事が良い結果を迎えた時、自身の気持ちが高揚することを指しますわ。
物事が自身の想い通りに進まず、苛立ちを感じることですわ。
自身の望まない結果となってしまい、落胆して涙を流すことですわ。
頑張ったのに報われないと、やる気が無くなりますわね。
先ほど、私達は怒りの感情を顕わにしたではありませんか。
すなわち、喜怒哀楽の合間には、無が挟まっているのではないでしょうか。
ほぅ。すなわち、全ての感情の後には、一度『無』が訪れるということですか?
そうですわ。『喜び』を感じていると、自然と『無』になりますわ。ずっと『怒り』を感じることは出来ず、気が付いたら『無』になりますわ。『悲しみ』もいつか『無』になりますわ。『楽しさ』も『無』に変わっていきますわ。
喜無怒無哀無楽無は、素晴らしい表現ですわね。これで、本部に報告しましょう。
『喜怒哀楽ではなく、喜無怒無哀無楽無でした』本部に送信ですわ。
【背景画像】
夜のホテルの一室:ぽんこ様(illustAC様より)
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