第28話 あなたには居て欲しいです、でもそれは今ではありません
文字数 1,357文字
ほら、お姉様、可愛い妹が逆立ちしてしまってますわよ~。
このままでは、頭に血が上ってしまいますわ。
さぁ大変ですわ、大変ですわよ。
ほら、お姉様。可愛い妹が天井に張り付いてしまいましたわ。
これは蝙蝠人間ですわ、びっくり人間ですわ。
こんな芸、珍しいですわよ。さぁ、拍手を。拍手を。
……もう、私は諦めましたわ。
諦めて、ここに立ち尽くしますわ。
お姉様が戻ってこなかった場合、ここで屍となりますわ。
でも、仕方ありませんわ。それが姉妹ってものですわ。
そうしたら、この旅も破綻ですわね。
私一人では、調査もままなりませんわ。
かといって、調査を中止というわけにもいかないでしょう。
ですので、不完全なまま私一人で調査を進める、けれど本部への報告も不完全……。
……だったら、本部への報告もいりませんわね。
本部への報告無しで、この星の探索を満喫して……。
あながち、悪くないですわね!これなら一人でも大丈夫そうですわ‼
遅くなって悪かったですわ。
でも、無事に帰ってきましたわ。
『あなたには居て欲しいです、でもそれは今ではありません』送信ですわ。
本部への報告をしてくれたのですね、ありがとうですわ。
それは、気になりますわね。
でも、無理強いはしませんわ。
そういえばお姉様。
お姉様は今日、どこへ行っていたのですか?
買い物に行っていましたわ。
しかい、道中で小銭を落としてしまいましたわ。
その小銭を拾っていたら……
【背景画像】
ホテルの一室:ぽんこ様(illustAC様より)
夜のホテルの一室:ぽんこ様(illustAC様より)
【その他画像】
スマートフォンのイラスト(斜め):ツカッテ様
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)