第34話 こわいこわいには無視してバーカバーカで乗り切りましょう。
文字数 1,451文字
この夜の公園で、恐怖の感情を学ぶのです。
夜という物はとてもとても怖い物ですわ。その恐怖の感情を勉強するのですわ。
前にも夜に来ているので、そこまで怖くないのですが。
あの木には女性の幽霊がいるのですわ。
昔、あそこで首を吊った女性がいましたわ。今でもその女性は現世に恨みを持っていて、木の下を通る者の首を絞めようと……
首を吊ったのは自分ではないですか。
八つ当たりしないで欲しいですわ。
夜にあの滑り台を滑ろうとすると、
「押してあげる……」
という声が聞こえてきますわ。そして、滑り台から突き落とされて……
あの空、パッと見たところ普通の空ですが、実はあの空を一枚めくると裏にはありとあらゆる魑魅魍魎が私達を狙って……
なぜでしょう、どんどん怖くなってきましたわ。
私はこのまま殺されてしまいますわ。
幽霊たちの本性を暴いた恨みで、殺されてしまいますわ……。
殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される
一つ、深く考えないことですわ。
深く考えてしまうと、思考がどんどん恐怖にのめり込んでしまいますわ。深く考えず忘れてしまいましょう。
一つ、みんなが大丈夫だから大丈夫と考えましょう。
この公園にはみんなが来てますし、みんなが無事に済んでいますわ。そのため自分も安全と考えましょう。
一つ、八つ当たりをしてみましょう。
そもそも悪さをしていない自分に対して、襲ってくる幽霊はおかしくないですか? そんな奴にはふざけんじゃねぇ、バーカバーカと考えてみましょう。そうすれば馬鹿馬鹿しくなるはずです。
『こわいこわいには無視してバーカバーカで乗り切りましょう』送信ですわ。
では、恐怖に打ち勝つことが出来ましたし、帰りましょう。
『なるほど、怖くなった日に試してみます。』本部からの返答も受け取りましたわ。
【背景画像】
広い公園(夜):みんちりえ様( https://min-chi.material.jp/ )
夜のホテルの一室:ぽんこ様(illustAC様より)
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