第23話 サンショウ&ヒノキ救出作戦
文字数 879文字
ヒノキも救出を望んでいた。ヒノキのツイートの左側をタテ読みすると……
たくさんのリプ
すべて目を通し
げんきをもらっ
ています
作戦決行の日
ミリンがダイヤ改正(ヨミテツ)で目的地までのゲートシステムを調整、解除。
チャイは災害予想図(ハザードマップ)で大規模デモの日を割り出し、その日に向けて州国民を一触即発ギリギリまでムードを盛り上げていた。
当日の局部的な悪天候、通信妨害と停電は、アールグレイが俯瞰(ウェザーレポート)を発動。
州公安の機動隊と国調省がそちらにかかりきりになっている隙を突き、脳機能研究センター矯正収容所で隔離されていたサンショウ、ヒノキの2名を、クローブの改定上乗せ条例(ジチタイルール)で『廃棄物』承認し、調整区域まで輸送した。
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実はゲンマイ課長とユーカリ課長代理は、デモ鎮圧という名目のもと、そう遠くない現場にいた。
ユーカリは複数所有するスキルのうち、姥捨て(ダンシャリ)、打ち切り(アンケート)、年功非序列(ロウガイタイジ)、害虫駆除(ニートホイホイ)を発動。
それらはみんな、州国家に対して貢献ができないどころか害となり得る金食い虫を排除・駆逐する能力。
センター長の指示により、ゲンマイ課長とともに大規模デモに紛れて暗躍し、偏向思想家や国益にならないと判断された州国民を混乱に乗じて一掃するのに手一杯で、シナモン達の動向を察知できないでいた。