第25話 サンショウ、新バージョンになる
文字数 773文字
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また別の日、大きな段ボールを抱えて歩くモカ。
走ってくるなり、モカの段ボールをさり気なく引き上げて、無言で運ぶサンショウ。
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2人のやり取りを影で見ていたユーカリ。
あ、ユーカリ課長代理、お疲れ様です。
私頑張りました。自画自賛させてください。あの問題児をここまで育て上げて、充実感でいっぱいです。
毎日魂のぶつかり稽古で、サンショウ君のこと、もう他人とは思えない。
ここだけの話、疑似恋人? ……内緒ですよ!!(照れ)
どうやらモカは、サンショウの男尊女卑感を矯正するのに精魂尽き果てた様子。
サンショウは運営のリモート部品となるよう、洗脳される前に救出されたのだった。
女性は守らなくてはいけない存在とインプットされ、恥ずかしいセリフも平気で口にできる少女マンガテイストの男性として生まれ変わってはいたが……