第13話 グリズリー君のインナーダイブ・デート

文字数 600文字

ここはインナーフィールド。

サフラン先生が薬草の入った大きな籠を持ってやって来る。

先生を見つけ、人間の姿で走って行くグリズリー君。

先生! 僕持つよ、僕に貸して!
あの、どなたですか?
……えっと、僕のこと、わかんない?
この陽だまりの匂い……もしかして、グリ君、なの?
……うん、そう。
信じられない。

僕しか知らないこと言ってみようか? 

先生の左のお胸に、二つ黒子が並んでいる。

先生がシャワー浴びているとき、ボディーガードしながらちょこっと覗いちゃった。

(真っ赤)もうっ、グリ君たら!

先生? 僕のこの姿、変かなぁ。

変じゃない! 素敵……あっ、今のはなんでも無い、恥ずかしい。


いつものグリ君も可愛いけど、人間の姿も……いい。

よかった……心配だった、僕の姿。


ね、先生? 他の男とお酒なんて飲まないで。僕、胸が苦しいよ。

あ、グリ君、だめ、そんなことしちゃ

先生……大好き……先生が一番可愛い……もう我慢できない

……恥ずかしい……もう、明日からどんな顔して……お仕事したらいいの?


*****************

サフラン先生、またいいワインが手に入りましたよ。

今晩一緒にどうですか?

お仕事が残っているので、ごめんなさい。


グリ君、薬草を採りに山に行きたいの。一緒に行ってくれる?

行くに決まっているよ! 僕は先生のナイトなんだからね。


先生、山の途中に温泉があるんだ……帰りに一緒に入ろう? 

あっ、足だけだよ、足だけ!

……うん
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