第44話 アクセス数の詳細を見てみたら

文字数 1,545文字

 ノベルデイズに投稿するようになって、一年半位が過ぎるのか。
 設定から見れるというアクセス数を、久しぶりに見てみた。
 だいぶ前に一度見て、よく分からなかったのでうっちゃっていたのだが、分からないのもシャクなので、「ノベルデイズ アクセス数 累計 見方」で検索してみた。
 すると、どなたかのブログ?か何かに、画像とともにわかりやすく説明されていた。

 それによれば── たとえば僕の投稿したものに「理髪店にて」というのがある。全2話から成るもので、そのアクセス数の確認ページへ行けば、「完結・理髪店にて」の項目のところに「累積771」とある。その下に、第1話は累積195、第2話は113、とある。
 ばかな僕が分からなかったのは、195+113=308、なのに、なぜ「771」なのか、という点だった。

 だが、この771という数字は、この「理髪店にて」の表紙、あらすじなどを見れるところ、その表紙にアクセスされた数が含まれるのだった。つまり中身は読まれず、表紙だけ見て、立ち去られてしまった数字も表示されていたのであった。
 したがって、771-308=463。463回、この表紙にアクセスだけはされたが、1話も2話も全く読まれなかったということ。

 やっぱりか、と思った。総合PV数、などといっても、実際に読まれた数は、僕の場合、絶対に半分以下である。
 少しがっかりした。「胎動」なんか、日別(昨日のアクセス数ですね)は551もあるのに、1話から892話まで、ざっと流し見たが、50もないと思う。つまり500人の人(?)が表紙だけ見て、中身には目もくれなかった、ということになる。

 しかし、と、自分をなぐさめたくなる。で、他の作品の「ほんとうに読まれた数字」(第何話、という話のところ)をばーっと見てみると、各作品、1話1話、平均すれば100を下ることがほとんどない。最近の連載(!)はあまり読まれていないようだが、完結された過去の作品は、平均すれば200~300という感じか。
 正確には分からないけれど、1話1話に、ホントに目が通されたとしたら、これはけっしてかなしいことではない。それより、こんな数字に惑わされる自分がかなしいと思う。

 わからないついでに書けば、1話だけ、不気味な数字がある。この「夏は気軽に」に気軽に書いた、第20話の「選挙のあと」だけが、723、という、わけがわからない数字を残している。日別でも、34とあるから、いまだに何かアクセスされているようである。ほんとに、わけがわからない。
 要するに、やっぱりわけのわからないものなんだな、と思った。
 こんな数字も、また、開催されている課題文学賞などでどんな作品が受賞するのかも、僕にはさっぱりわからない。
 さしあたって、このPV数というものが、いかにアテにならないかということは、よくわかった。
 やはり僕は、いちばんわけのわからないこの自分自身について掘り下げていく作業をすすめたいと思う。どうせ書くのなら、自分のために書きたい。

「自分でコントロールできないものに、あまり気を遣ることはない」みたいなことを、野球のマー君やイチローも言っていた。
 ソウダソウダと思う。
 逆にいえば、まわりの影響は受けても、まわりからコントロールされてはいけない、ということになるだろう。
 しかしネット、e-mail なんかの普及によって、すぐにフィードバックやら返信やらを期待してしまう、セッカチになった自分を自覚する。
 長い時間をかけて手紙を書いた、あの文通時代(!)、「待つ」という時間の貴重さ、気長にいこう、という心持ち。
 単なるコンピューターがかってに打ち出す数字、妙なスピードなんかより、よほどだいじなものが、そこにはありそうな気がする。
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