第8話 ウェブリブログの終わり

文字数 740文字

 家人とも知り合い、友達とも知り合えた「ウェブリブログ」(ビッグローブがやってたやつ)が閉鎖するという。
 15年位前、せっせとブログを書き、ほんとにいろんな人と実際に会ったりして、── それが閉鎖となると、ちょっと感慨めいたものがある。
 もう、ブログという形態も、ふるくなっちゃったのかな。何十年も何か書いていた友達は、記事をコピーするので大変そう。
 社会への自己発信!と思い、とにかく言いたいことを文にしていたものだった。
 一つの季節、終わったな感、否めなし。ああいう「時間」だったんだよな。

 今も、自分の書いてる文、ブログ的だなと思う。文芸誌がやってる文学賞への応募をあきらめて、気軽に書ける方向へ走ってしまっている。
 小説投稿サイトの未来も、どうなることやら。所詮は星を投げ合ってのランキング。イヤになっちゃう人もいるだろう。
 僕の場合は、どうしても「その人となり」を重くみてしまう。文がうまいとか下手とかでなく、その向こうにいる「人間」が感じられ、好感がもてたら、ポチッとする。そのためには、そのかたちになっている文章をじっくり読むことになる。
「書き手が書く」ことがメインで、そこに主眼がおかれているのが小説サイトの実情だろうから、「読まれる」ことは少ないと思う。PVなんて、信じられない。信じられないものを見る自分は何だろうと思う。
 でも、やっぱり「ひと」が感じられる作品が僕は好きだ。作品は、人柄の写し絵だと思う。僕の興味は、人間にしかない。

 ブログは、その人そのものが全面に出て、いかにも親しみやすかった。なんかみんな、楽しく、おたがいにやりとりしていた気がする。ツイッターとかインスタグラム? やったことないから分かんないけど、どんどん刹那的になっていく気がする。
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