お菓子屋さん会議(4)
文字数 909文字
と言って草里はわたしを見る。ひどいよ。
行こう、ソラミミ。と、草里はピエロ斬りを手にひょいと駆け出す。呆れ顔の郡さんと、わたしもそれに続く。
外では、三馬鹿と呼ばれた巨漢の体育教師三名が、女生徒らの行く手を阻んでいる。学園中で、一部存在する男性教師だ。希少価値があるが、女子に需要のあるような見栄えのやつは一人もいなかった。三馬鹿はその筆頭だ。
怯む女生徒らを押しのけ、草里が笑いながら前に歩み出る。
フンヌー! と突進してくる三馬鹿をあしらうようにするりとかわした瞬間に、三馬鹿はバラバラの肉片になって一つの血の池の中に沈んでしまった。
お、おお。女生徒らから歓声があがる。
さんざん毛嫌いしてきた体育教師らだったので、ここは草里の株が上がれど誰も彼らに同情の念をいだくものはなかった。戦系の子らは体育の度、セクハラまがいにしごかれたと言い合っていたものだ。
一瞬の勝負を目の当たりに興奮し、草里さん! 草里さん! コールが起こり、はしゃぐ女生徒ら。
さんざん毛嫌いしてきた体育教師らだったので、ここは草里の株が上がれど誰も彼らに同情の念をいだくものはなかった。戦系の子らは体育の度、セクハラまがいにしごかれたと言い合っていたものだ。
一瞬の勝負を目の当たりに興奮し、草里さん! 草里さん! コールが起こり、はしゃぐ女生徒ら。
さきの草里さんコールのノリで、ブーイングが起こる。
「わたしも一緒に行きます!」
「なんで、空丘さんとなんですかー!」
「わたしも一緒に行きます!」
「なんで、空丘さんとなんですかー!」
それを無視して、わたしの何よそれ感も無視して、草里はわたしの手をとって走り出す。きゃあー! という声が聴こえるけど、わたしも、無視だ。草里の手……あたたかい、大剣を振り回してさきの教師三人をあっさり斬った手。それでいて、どこかつめたい、手。