これから、わたしたちどうなるの(2)
文字数 709文字
草里は至って平静な、だけどよく澄み通った声で切り出す。クラス中が静まり返った。
声なきものたちの声が聴こえる。
学園が救えるのは、一部の選ばれた者にしかすぎない。わたしは、違う。わたしは、この目に見える全てのもの、ともすれば人の目に映らぬままに見落とされてしまう全てのものたちを、救いたい! 学園は
学園が救えるのは、一部の選ばれた者にしかすぎない。わたしは、違う。わたしは、この目に見える全てのもの、ともすれば人の目に映らぬままに見落とされてしまう全てのものたちを、救いたい! 学園は
赤居が草里を睨みつける。そこまでにしなさいと。
語調はそのままに、草里の声が周囲をそのテリトリーに縛り付けるように強まる。赤居は少し、顔を引きつらせている。
赤居が、つか、と草里の方に一歩詰め寄る。座っていた生徒らが、一人二人と、次々に立ち上がった。生徒が赤居を阻み、何事が起きたのかと怯みを見せた赤居を今とばかりに掴まえ取り囲んだ。草里がピエロ斬りを持って赤居を見下ろす。
わたしは必死に草里を止めるが。
ひゅんっ。振り下ろされたピエロ斬りに、赤居の服がぱっさりと切れて裸体をあらわにした。
草里は何も言わずにピエロ斬りを仕舞うと、教室の戸に手をかけた。
「先生。わたしは、草里さんの言うことが正しいと思う」
「わたしも草里さんと行きます」
二十人に満たない一クラスの、半数近くが草里について学園をあとにした。
わたしも……草里をこのままほうっておくわけにはいかない。すぐ彼女たちのあとを追った。
どうするの、草里? これから、わたしたちどうなるの。
「わたしも草里さんと行きます」
二十人に満たない一クラスの、半数近くが草里について学園をあとにした。
わたしも……草里をこのままほうっておくわけにはいかない。すぐ彼女たちのあとを追った。
どうするの、草里? これから、わたしたちどうなるの。