なにそれ気持ち悪い。禿げなんてきらいよ(2)
文字数 591文字
草里なら知っている。
ピエロじゃない禿げのどうぶつのパレードっている? って聞いてみた。
すると予想外に草里は急に面白くなさそうな顔をして、は? いるわけないじゃない? と返してきた。
すると予想外に草里は急に面白くなさそうな顔をして、は? いるわけないじゃない? と返してきた。
何だろう。何故か知らないけれど、自分が否定されたような気分。だけど、そうね。あんなパレードの存在って、なんだか許せない。あいつら、わたしの象をとっていこうとした。もしまた見つけたら、それこそ潰してやりたい。そうするべきよ。
う。存在までも、否定するのか。何故、そしてわたしは自分の存在が否定されたわけでもないっていうのに、心に釘が刺さるみたいなの。
わたしは無理に笑顔を取り繕った。
颯爽と身を翻し去っていく草里楓。
あんなパレードいないんだ。この憎しみのようないとおしみのような感情はなんだ。わたしは一体……。わたしは今、なにかと戦いたい気持ちでいっぱいだった。なんだろう。悲しくて。なにかが、張り裂けそうで。パレード、潰してやりたい。すべてのパレードを。