パレード潰し~II回目~
文字数 773文字
前回と要領は同じ。四人、小象を連れ、同じ場所に向けて黙々峠道を歩いていく。
パレードが出没するのは無論、ここだけではない。だけど、やはり人里を幾らか離れ、静かな場所の方が敵の信号を見つけやすいし、それに戦いやすい。一種の、形なきものに触れやすい磁場というのもある。峠は、もってこいの場所でもあった。
わたしは緊張を解く意味でも、声に出して反応を聞いてみる。
やはり、草里にも緊張は見てとれるが前ほどでない。
わたしたちはすでに、白い地平を歩いている。白い空、そしてかすかに聴こえる明るい音楽。
瑠備姉妹はとくに反応を見せない。だけど、郡さんがそうだったようなピリピリ感もないし、落ち着いて相手の出方を待っている、といったふうだ。
わたしたちはすでに、白い地平を歩いている。白い空、そしてかすかに聴こえる明るい音楽。
瑠備姉妹はとくに反応を見せない。だけど、郡さんがそうだったようなピリピリ感もないし、落ち着いて相手の出方を待っている、といったふうだ。
草里は今度は相手を選んでいるらしい。
後ろのがでかい、とは言ったけど、前のと同じか少し小さいくらいだ。わたしにも、感じられる。草里はまずは一つ、確実にパレードを潰したいのだろう。
後ろのがでかい、とは言ったけど、前のと同じか少し小さいくらいだ。わたしにも、感じられる。草里はまずは一つ、確実にパレードを潰したいのだろう。
言ったのはシヲリさんかカヲリさんか。落ち着きのある声。今日は、十分戦える気がする。
草里が発する。
当然わたしは不安になる。
言うなり、草里はぴょんっと飛び上がる。
わたしは弱気な声を吐く。カヲリさんがピエロ斬りの柄に手をつける。
シヲリさんは右手を身体に垂直に突き出し身構える。だけど次の瞬間、
少し前でピエロ斬りを握ったままのカヲリさんの頭がふっとなくなった。一瞬だった。
なくなった? どういうこと……