草里ってちょっとひどくない?(2)
文字数 966文字
一時限目の休み時間に、隣のクラスから出てきた郡さんと会った。
一瞬はっとしたが、確かに郡さんだ。そのまま人間のままの。傷も、負っていないように見える。
昨日、戦いのあと、郡さんの姿はなかったけど。
昨日、戦いのあと、郡さんの姿はなかったけど。
そうだった……の。
郡さんはそれ以上何も言わずに教室に入っていった。
でも、よかった。そうわたしは思った。必死だったのは仕方ないんだ。草里があんだけ普通に戦っていられることが不思議なくらいなのだ。草里は、普通じゃない。
郡さんはピエロなんて斬りたかったのかな。草里は部下と言ってるくらいだから、無理に誘われているのかも。謝っておいた方がよかったかな……放課後、声をかけよう。
でも、よかった。そうわたしは思った。必死だったのは仕方ないんだ。草里があんだけ普通に戦っていられることが不思議なくらいなのだ。草里は、普通じゃない。
郡さんはピエロなんて斬りたかったのかな。草里は部下と言ってるくらいだから、無理に誘われているのかも。謝っておいた方がよかったかな……放課後、声をかけよう。
二時限目は、急に自習になった。
授業では、実際にパレードにいたようなピエロを斬ることはない。先生が作り出すレプリカ・ピエロだ。草里はこの学年になる前までに、そうでない本物のピエロを斬っていたことがあるということだ。
やっぱり、草里は普通の子じゃない。とは、今までにも思っていたけど……。やることも考えることも普通じゃないや。
放課後、郡さんには会えなかった。
それに、いつも一緒に帰っていた草里もいつの間にかいなくなっている。
なんで……一緒に帰るのは、仲良くなってからいつも欠かしたことなかったのに。やっぱり、何かが変わってきている、のかしら。
わたしも、草里にとって「部下」でしかないの? わたしもいつの間にか部下になったのかな? わたしはそんなの、いやだ。草里とは対等な友達で、いたい。
なんで……一緒に帰るのは、仲良くなってからいつも欠かしたことなかったのに。やっぱり、何かが変わってきている、のかしら。
わたしも、草里にとって「部下」でしかないの? わたしもいつの間にか部下になったのかな? わたしはそんなの、いやだ。草里とは対等な友達で、いたい。