学園側の追手(1)
文字数 942文字
女生徒ら全員が無事、館内に退避した。
時刻はもう夜半過ぎ。皆、疲れ切っている。
時刻はもう夜半過ぎ。皆、疲れ切っている。
郡さんは草里にお疲れ様と軽く労い、館内戦を演じた者らが最も疲労も大きいだろうし、自分らは外で少し休めたのでまず草里たちから少し睡眠をとっては、と申し出た。
すでに、篭城戦は始まっている。いつ、次の敵が来るかもしれないのだ。とれるうちに睡眠をとっておかないと。勿論、交代で見張りを置いて。
すでに、篭城戦は始まっている。いつ、次の敵が来るかもしれないのだ。とれるうちに睡眠をとっておかないと。勿論、交代で見張りを置いて。
確かに。あの夢を通ってごく短時間でここに着いた。あと、郡さんはさっきの館内戦――というのは存在しなくて意外とあっさり片がついたほぼ館外戦なんだけど――の内容についてはあまり、知らないしわたしも教えていない。
郡さんは気遣ってくれる。
そう言って郡さんは去っていった。
部屋に、わたしと草里の二人が残される。
絢爛豪華、というのだろうか。様々な装飾と模様で彩られた広い部屋。趣味がいいとは言い難い。入間の自室だろうか。小説や写真集の詰まった書架。水槽には熱帯魚が泳ぐ。蓄音機。机周りにはプライベートなものも見られ、落ち着かない。
絢爛豪華、というのだろうか。様々な装飾と模様で彩られた広い部屋。趣味がいいとは言い難い。入間の自室だろうか。小説や写真集の詰まった書架。水槽には熱帯魚が泳ぐ。蓄音機。机周りにはプライベートなものも見られ、落ち着かない。
草里は花柄のベッドにどっさと寝転んだ。
遠慮がないな。さっきまでの敵がこれまで使っていたかもしれないベッドというのに。
そんな悠長でいいのかな。今すぐにも、行動を開始しないでいいのって思うけど。
わたしはそっと部屋を出ると、郡さんらのとこへ向かう。
郡さんは言った。