パレード潰し~III回目~(2)
文字数 722文字
すぽーん、て……。郡さんは黙っている。草鳥さんもそれ以上何も言わない。わたしも、聞きたくなかった。
あとは、草里。草里はまた、戦いの最初からほとんど姿が見えない。だけど、ピエロはどんどん降り積もっている。順調なようだ。
今回は、なので元々の人数は六人で来た。
相手になっているパレードは、今回は随分小さい。あまり大人数で来ると、パレードは現れないこともあるのだ。五、六人になると大きなパレードには出遭わない。このくらいの人数、これくらいの相手、というのがちょうどよかったかもしれない。けど、連れてこれば来るだけ、死人も確実に出るというのもいやな話だった。
相手になっているパレードは、今回は随分小さい。あまり大人数で来ると、パレードは現れないこともあるのだ。五、六人になると大きなパレードには出遭わない。このくらいの人数、これくらいの相手、というのがちょうどよかったかもしれない。けど、連れてこれば来るだけ、死人も確実に出るというのもいやな話だった。
小象は、わたしの後ろにじっと、いる。今回は、模型にもなっていない。ただじっと堪えるようにしてわたしを見ている。見守ってくれている、ように思う。わたしは象を抱きしめる。
郡さんが周囲に気を配る。
白い霧が、深い。
まだ、来ないのか。遅い。もう、舞ってくる紙の死骸になったピエロも、ないのに。どこかでまだ戦っているのだろうか。
一分。二分。三分。時間だけが経過する。
ピエロの死骸は、一枚、二枚、三枚とどこからともなく来る風に流され、霧のなかに消えていく。
はあ。はあ。息だけが聞こえる。
つめたいのに、汗がはらりと伝う。
はあ。はあ。
わたしの息。
郡さんの息。
……。
す
すぽーん