第21話

文字数 157文字

竹で編んだ大きな籠を背負った男はご機嫌で鼻唄を歌いそこかしこに咲き乱れる春の花々にひとつひとつ律儀に挨拶をしながらこちらへと歩いてきた

窓の下を通るのを期待して私は彼を待っていた

しかし彼は不意に姿を消してしまいもう二度と現われなかった

それでも彼がまたひょっこり現れやしないかと諦めきれない私はずっと田舎道を眺めている

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