第4話

文字数 136文字


昼なお仄暗い部屋の中

蝋燭の焔はゆなゆなと揺らめき、壁や天井から抜け出してきた染みたちが奇妙な舞を舞っている

子どもたちの楽しげなさんざめきが聞こえ、節穴から外を窺うと欅の梢に萎びた赤い風船が引っかかっていた

それが映り込む小さな水溜りは、今まさにゆっくりと空へと還りつつあった
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