第52話

文字数 216文字

俺はその日も無職だった

誰もいないだだっ広い公園のベンチに座り

駅のスタンドからもらってきた求人誌を見ていた

さっき駅頭にひとり佇んでいたら白いバンが目の前に止まり中から出てきた男が俺に向かって手招きした

なんだろうと思った

男は車に乗れと顎をしゃくった

紙袋を持っていたので日雇い人夫と思われたらしい

いっそのことバンに乗って見知らぬ現場で言われるまま雑用でもやったら人生が好転したのかもしれなかった

ああ 神様
まだまだ堕ちないとダメなのですか?

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み