第30話 聖トマス学園副学園長山田保の不倫淫行のたくらみは・・・

文字数 1,169文字

聖トマス学園副学園長山田保が「用意した」ホテルは、六本木の超高層豪華ホテル。
秘書課の山岡沙耶(24歳)は断ることも無く、笑顔で山田保の誘いに乗った。
食事は、フランス料理の極上フルコース、ワインも至上のものが出て来る。

山田保は、何度も山岡沙耶の手を握る。
「仕事にも慣れたようで、感謝しているよ」
山岡沙耶は、顏を赤らめた。(しかし、拒む様子はない)
「副学園長、恥ずかしいです、まだ新米なので」
山田保は、山岡沙耶の赤い顔で、図に乗った。
「副学園長なんて堅苦しく呼ばなくてもいい」
「これからは、名前で呼んでもいい」
山岡沙耶は、さらに顏を赤くして、探るような目つき。
「学園内でも保さんと?」
「すごくうれしいです」
至上のワインの酔いもあり、山田保は、ますます図に乗った。
(吐き気が出るような猫なで声を出す)
「ああ、かまわない、特別な関係だよ、沙耶とは」
山岡沙耶の目が光った。
「特別な関係って・・・わかりません」
「教えていただけます?」
山田保は、淫猥な笑みを浮かべた。
「今夜は部屋を準備してある」
「そこで、一緒に酔いを冷まそう」
山岡沙耶の声が、震えた。
「・・・保さんに、全てお任せします」

フランス料理店を出た二人は、スイートルームのような豪華な部屋に入った。

山田保は、淫猥な目を山岡沙耶に向けた。
「実に美しいな、沙耶は」
「まるで美の女神だ」
「今夜は、全てを見せて欲しい」

山岡沙耶は、顏を赤くしたまま、頷いた。
「わかりました、保さん」
「でも・・・その前に、シャワーをしても?」

山田保は、頷いた。
「ああ、かまわんよ」
「美しく磨いた身体を見せてくれ」
「君が出て来たら、俺もシャワーをするよ」
(山田保は、山岡沙耶とのホテル密会は初めて)
(最初から、一緒のシャワーは、強引過ぎると思ったのである)

山岡沙耶のシャワーは約15分。
「保さん、お待たせしました」
「アメニティも豪華で、しっかり身体を磨きました」
(バスローブだけをまとい、胸のふくらみも立派、わずかに見える美脚が山田保の欲望を誘う)

山田保は、「待ちきれない」と思ったが懸命に耐えた。
「ここで抱けば、娘のような秘書に今後もマウントを取られる」と自制した。
ただ、シャワールームでは、焦った。
とにかく早く山岡沙耶を抱きたかった。(欲望が、炎のように燃えたぎってしまった)

シャワールームを出て、身体を拭くのも半端に、部屋に戻った。
しかし、山岡沙耶の姿は無かった。
テーブルの上に、メモがあった。
「副学園長のお言葉、全て録音しました」
「剛士学園長と奥様に送付済みです」
「それから、私の姉は、K社の音楽記者山岡美紀です」
「彼女にも、連絡済みです」

聖トマス副学園長山田保は、ヘナヘナとソファに座り込んだ。
「はめられたか・・・騙された」
「これで滝口春雄が、また威張る」
「報復の手はないか・・・」

山田保の目の色が変わっている。
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