第26話
文字数 540文字
また夏が巡ってきた。
なるみの娘、望菜実が1歳の誕生日を迎えたため、祝賀の席に芽衣里は呼ばれた。といっても前回同様、なるみと芽衣里の二人だけが祝ってやるのだが。
赤ん坊は一年で目を見張るほどの成長を遂げる。前回みた時の望菜実は、まだ起き上がることもできず、なるみの腕かベッドの上で寝ていた。だが、今回はしっかりと立ち上がり、壁や棚を伝って歩けるまでに至っていた。
「もなちゃん、お誕生日おめでとう」
芽衣里が手土産として買ってきた誕生日ケーキに蝋燭を立て、子ども椅子に座った望菜実の前に差し出した。望菜実は、あー、と言って生クリームに指を突っ込もうとする。なるみがそれを制しながら望菜実の顔を前に向ける。芽衣里は急いでシャッターを切った。
「どお?こんな感じでいいの?」
適当に慌てながら押したため、なるみがキレイに撮れていない。
「うん、これで大丈夫。すでにケーキ触っちゃってるし」
見れば望菜実はケーキに指を入れ、わあわあと騒いでいる。なるみはケーキを一旦冷蔵庫へと引き上げた。
「早いよね、もう1歳だもんね。望菜実もだいぶおっきくなったしね」
望菜実の生クリームがついた指をなるみは拭きながら答えた。
「おっきくはなったけどさ、この月数になってくるといろいろ目につくことが多くなるんだよね...」
なるみの娘、望菜実が1歳の誕生日を迎えたため、祝賀の席に芽衣里は呼ばれた。といっても前回同様、なるみと芽衣里の二人だけが祝ってやるのだが。
赤ん坊は一年で目を見張るほどの成長を遂げる。前回みた時の望菜実は、まだ起き上がることもできず、なるみの腕かベッドの上で寝ていた。だが、今回はしっかりと立ち上がり、壁や棚を伝って歩けるまでに至っていた。
「もなちゃん、お誕生日おめでとう」
芽衣里が手土産として買ってきた誕生日ケーキに蝋燭を立て、子ども椅子に座った望菜実の前に差し出した。望菜実は、あー、と言って生クリームに指を突っ込もうとする。なるみがそれを制しながら望菜実の顔を前に向ける。芽衣里は急いでシャッターを切った。
「どお?こんな感じでいいの?」
適当に慌てながら押したため、なるみがキレイに撮れていない。
「うん、これで大丈夫。すでにケーキ触っちゃってるし」
見れば望菜実はケーキに指を入れ、わあわあと騒いでいる。なるみはケーキを一旦冷蔵庫へと引き上げた。
「早いよね、もう1歳だもんね。望菜実もだいぶおっきくなったしね」
望菜実の生クリームがついた指をなるみは拭きながら答えた。
「おっきくはなったけどさ、この月数になってくるといろいろ目につくことが多くなるんだよね...」