あるべき場所へ(7)

文字数 172文字

「見せてくれ。」

 勇人は香織からノートを受け取って中身をしばらく見てから静かに閉じた。

「香織。」

「何?」

「和志はもうお前のところには戻らないつもりでいるよ。」

 香織はじっと勇人の目を見つめていた。

「あの人がそう言ったの?」

「そういうことだと俺は解釈した。」

「なんて言ってたの?」

「返すって。お前を俺に返すって言ってた。俺のものなんだからって。」
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