第37話 雨

文字数 157文字

 その夜。突然やって来た雨。
 人々は、気にもしない。
 しかし、それは見るまに量を増し、地をけずり、流し去った。
 空からつきささる雨は、人間に試練を与えようという、無数の矢のようだった。人々は、逃げた。そして、何もしなかった。
 できなかったのだ。
 自然を超えた力の前に。
 こうして、ルーンの国から、人間は追放された。
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