第28話:久光先生の開業先の手伝い2

文字数 1,675文字

 9月19日、朝、電話が入り、女性薬剤師4名と電話番希望の女性4名から応募があったといわれ、新宿西口交番10時に来るように言われ、出かけた。貸し会議室の部屋を借りてあると言い、そこへ行くと10時半に、女性薬剤師4名と電話番希望の女性4名が来た。1人20分の面接を伊藤と久光2人で始めた。最初に薬剤師さん最初に薬剤師免許の写真を見せてもらい面接開始。

 最初の女性のAは、結婚していてパートの薬剤師をしたい。土日、休祭日の9時18時の勤務希望と言った。次、Bさんが土日休み、平日勤務希望と言い、夜は19時迄と言った。その次の女性Cさんも土日、休祭日の9時18時の勤務希望、最後のDさんは、平日勤務希望で夜は19時迄希望と言った。

 次に、電話番の女性で、ほぼ全員が、週休2日で夜は20時前には帰りたいと言った。そして16時には、全員の面接を終えて、喫茶店に入って、薬剤師から検討すると。A,Cさんのどちらか良いと話し合うと伊藤も久光もCさんと言い決まり。次、B,Dさんのどちらか良いと話し合うとDさんと意見が一致。電話番では、話し方の上品な2番目のFさんが良いとなり決定した。

 その後、夕食を取って、久光先生が封筒を渡してくれ、何ですかと聞くと、日当だよと言い10万円入っていた。伊藤は、思わず、そんなに気を使わなくてもと言ったが。こっちが依頼してるのに、払うのは当たり前だよと笑いながら言った。後は、医薬品卸さんとの交渉もお願いしたいと言われた。それに対して、前金もらって断われる訳ないでしょと笑って答えた。

 9月21日、伊藤が久光先生に電話して開業予定はと聞くと10月17日と言ったので了解と言い、それまでに、大手医薬品会社の事務所を調べて連絡しますと言った。そして大手医薬品卸6社の所在地を調べ、電話で、その情報を渡すと、一緒に回ろうと言った。そこで9月26日、伊藤と久光先生が、7社の営業所を訪問して、
池袋の開業先を教えた。

 そして、見積もりを出して欲しい医薬品のリストを渡し26日までに郵送可で送るように依頼すると、承知しましたと言った。その後、東京大学の精神神経科にも開業することを知らせ、医局の先生方に挨拶してくると、話していた。10月3日、池袋の開業先の賃貸の開始に日、久光先生から電話が入り10時半に伊藤が呼びだされた。そして医薬品の見積もりを見て医薬品の納入先を振り分けてと言われた。

 すぐに、持参したノートの次々の書きだした。すると11時頃からホームセンターのトラックがビルの前に止まり注文した事務用品を次々に搬入し、久光先生は、置き場所を指示していた。診察机、椅子、書類を入れる整理棚本立てなど、1時間ほどで搬入が終わった。その後、注射代や薬品棚など、医療用品が、運び入れられた。事務用品も届けられた。

 30分ほどして医薬品の納入先を振り分けてましたと伊藤が久光先生に言うと、1月5日まで納品する様に電話してと言われ、電話をかけ始めた。それが終わると、診療に使うものが全部あるか、チェックしようと言い、チェックしていくと筆記用具、マジック、メモ用に、大学ノート、スタンプ台、インク消し、大きなホワイトボードなど文房具が足らない。

 それらを伊藤が、近くの店に行き、買いに出かけた。30分後戻って来て、所定の場所に置いた。そのホワイトボードに、何か書き始めた。それも見ると以下の様に書いてあり、伊藤は、驚いた。
「患者様が、指示を無視または、暴れる時は、近くの交番から警察官が来ますと書いた」。
そして、もしトラブルが起きるようなら体育会系の学生のアルバイトを募集すると笑いながら言った。

 これを見て、伊藤は、精神神経科の特異的な面を見た。あまり暴れるときには、鎮静剤で眠らせるから大腰部だと思うよと、平然としていった。まー、精神科には、おかしな人も来るからな、最初は、驚くかもしれんないなと独り言を言った。そして、女の子に危害を加えそうになったら、警察官の使う警棒も用意するから、その時は、暴れた男を黙らしてくれと言われ、首を縦にふった。
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