第26話:伊藤光一がSG製薬を退職

文字数 1,762文字

「久光先生に、良かったら一緒に手伝ってくれないかと言われ伊藤が考えておきますと告げた」。
「そして、新潟営業所に帰り、長田所長に、うつ病の診断書を手渡した」。
「たぶん、これで6月末の退職にできるだろうと言い、連絡すると話してくれた」。
やがて、3月末頃、SG製薬・新潟営業所で、送別会をしてもらい、退職。
長田所長に4月末まで十日町の女房の実家にいますと言い電話番号を知らせた。

「4月6日、長田所長から電話が入り傷病休暇3ヶ月が与えられ7月10日付けの退職となるので、夏のボーナスももらえると言われた」。
「十日町の奥さんの実家で、酒瓶、食料のトラックでの運搬で汗をかいた」。
「体は疲れ汗びっしょりになるが気分爽快で食欲もわき体力がついた」。

「4月27日、鶴川の実家から新築の家ができたと連絡が入った」。
「翌日、伊藤が、日帰りで鶴川の実家へ行き家を見て一部変更を指示」。
「また、家族3人で帰ってくるよと言い、十日町へ帰っていった」。
「そして、5月9日、パジェロに荷物を満載して、伊藤一家、全員で、鶴川の新築した2階建ての新居に入った」。
「すると、百合ちゃんが、大はしゃぎして喜んだ」。

 そして、翌日、真田工務店の社長に、振込先を聞いて4800万円を送金した。これで、伊藤光一の資産が4億5千万円となった。その後、電化製品と家具、その他の備品を町田の店に行き、買いそろえてトラックで家の中に運び入れた。娘には、ステレオセットを買ってやった。

 その後、家の片付けを終了し、6月1日から箱根と熱海へ2泊の温泉旅行へ出かけた。まず箱根の芦ノ湖で遊覧船に乗り、湖の周りを一回りして、芦ノ湖の湖畔のホテルに宿泊。翌日は、箱根ロープウェイに乗り空中散歩を楽しんだ。その後、箱根関所跡を見学して、近くの公園を散策して、昼食を食べた。

 そこから、箱根峠を通り、十国峠展望台で眺望を楽しみ一休みして、熱海市街地に入り、ホテルにチェックイン。早速、展望風呂から相模湾と初島の美しい景色を眺めながら体を温めた。その晩は、疲れもあり、風呂上がりにビールを飲んで22時には、眠りについた。翌朝、車で熱海光へ行き、熱海親水公園をさんさくして、マリーナのすがすがしい空気を吸った。

 朝食後、10時頃に来宮神社へ行き、お参りして、大楠の木の周りを回ってきた。その後庭園の鯉を見て、竹林を散策して、近くのレストランで昼食をとった。そして、お土産を買って、車に乗り、小田原から厚木に向かい、厚木インターで降りて246号線を走り、市が尾から鶴川の実家に帰った。その後、6月30日付けで、夏のボーナス100万円と退職金1千万円が支給された。

 これで伊藤光一の資産が、約4億6千万円となった。7月4日の朝、久光先生から電話が入り、新宿の小田急デパートのレストランで11時に会いたいと連絡が入り、了解した。そのレストランで待つと、久光先生が、手を振り、席に着いた。その時、伊藤が久光先生に、お世話になりありがとうございましたと挨拶した。

 すると、久光先生が、調子は、どうだと聞くので、随分と気持ちが楽になって、食欲も出てきたし、よく眠れるようになったと答えると、そりゃー良かったと笑顔になった。伊藤が、先生の方は、どうですかと聞くと、医院の候補となるビルの事務所は、見つけたが、事務長が見つからなくて困っていると答えた。精神神経科というと事務長をしてくれる人がいないと嘆いていた。

 それに対し、やはりそうですか、素人は、精神病というと怖いイメージを持っているようだと語った。看護婦は、数人、候補者がいるし薬剤師も大丈夫そうだが、事務長が見つからないで困っていると話した。開業費用は、どのくらいかかるのと聞くと特別な機械もいらないので、医院の賃料が月・20万円程度と薬剤師と看護婦さんの給料でつき50万円合計70万円位を見込んでいると告げた。

 できたら事務長をやって欲しいと言われ、やり方は、私が教えると言った。たぶん、最初は、患者さん少ないから、暇だろうと言った。それで、先生はいつから、始めたいのと聞くと、伊藤君が、事務長を受けてくれれば10月11日までには始めたいと話した。ところで先生の資産は、どの位あるのと聞くと2億円程度はあると言うので、それなら手伝いますよと答えた。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み