k-104

文字数 1,421文字

 朝起きると、空は曇天模様だった。

 俺は、パシャパシャと冷たい水で顔を洗い、歯をみがく。アッシュ、鶏、ロシナンテ(馬)にエサをやり、鍛錬に入る。

 剣術、体術、弓術、盾術、ウインドを一通り鍛錬してから、朝食をとる。

 今日は、足装備をムーンーサルトキック用に改良しようか。


 10:00
 俺はさっそく鍛冶小屋の炉に火を入れる。

 銑鉄のインゴットを溶かし、ブーツの強化部分に使えるように加工する。

 ブーツの蹴りが当たる部分に取り付けて、試しに履いてみる。

 うん、ちょっと重心のバランスが悪いかな。動きが悪くなっては本末転倒だ。

 再び、金属をブーツから取り外し、加工し直す。それを何度か繰り返し、ようやく納得できるものが完成する。


 14:00
 遅い昼食をとった俺は、作成した防具を装備して木の的にムーンーサルトキックを放ったところ、的を粉砕することができた。


『個体名:奥田圭吾はムーンーサルトキックLv2を取得しました』


 この技は敵に攻撃しつつ、距離を開けたい時に使えるかもしれない。フォートレスとの相性も良い。満足のいく出来だ。


 16:00
 さてと。だんだんと雲は薄っすらとなってきていて、雨は降らなさそうだ。

 昨日の風呂を追い抱きして、汗を流すことにしよう。俺は薪に火をつけて、風呂を沸かす。

 ザブンとやってから、町で買ってきたシカ肉を焼いて、エールと一緒に流し込む。美味い。

 せっかく風呂に入ったのに、アッシュがよだれで毛をベトベトにしてお座りしている。

 あとでよだれをふいてやらないとと思いつつ、アッシュのお皿にシカ肉を分ける。

 待てとお手をしてから、よしというと凄い勢いでハグハグしていたよ。


 20:00
 今日は早めに眠るとしよう。

 俺は歯を磨く。

 そしてアッシュのよだれのついた毛をタオルを濡らしてふく。俺と一匹は虫の音をBGMに布団に入って眠りについたのだった。

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