k-81
文字数 1,964文字
つ、疲れた……。あれはないわー。思い出しただけでも怒りがふつふつと……。
俺、マルゴ、ジュノは棒のようになった足を引きずり、何とかサラサの待つ俺の家までたどり着いた。アッシュが一番最初に、俺のところにふっとんできた。
うん、パパ帰ったよ。お前も寂しかったのね。パパもだよ!
俺はアッシュとの再会の時間を喜び癒された。
続いて、サラサが出迎えてくれた。料理を作ってくれていたようだ。
時計を見ると、もう19:00か……。
そりゃ一日中歩きっぱなしの戦いっぱなしなら疲れるわな。
サラサは俺たちのズタボロな状態を見るなり、すぐに鍛冶小屋に連れて行かれ、手当をしてくれた。
サラサの作ってくれた料理を食べた俺たちは、泥のように眠った。
◇◇◇
翌日、昼まで寝てしまった。それだけ疲れていたということだろう。
サラサは朝早くから起きていて、家畜の世話などをしてくれていた。
俺はサラサに「アリガトウ」と言った。
マルゴとジュノは盛大にイビキをかいて眠っている。眠らせておいてあげよう。
サラサが作ってくれた遅い朝飯を食っていると、冒険者ギルドマスターのシュラクさんが荷馬車に乗ってやって来た。
昨日は本当にお疲れさまでした。俺はジェスチャーでそう伝える。
彼は荷台から大袋をどさっと下ろすと、地面に置いた。
金貨は700枚。俺が大量に使ったポーションの代金も含まれているそうだ。
金貨は一枚一枚数えた。アッシュが今にも金貨の山にダイブしそうだったので、サラサに抱っこしてもらったよ。
あとは、マルゴとジュノの分だと言って、シュラクさんは袋を二つテーブルに置いた。
こちらは、一袋金貨60枚だった。これもきちんと数えた。
俺は、シュラクさんにテーブルに座るようにジェスチャーして、マーブル草のハーブティを出してあげた。彼も疲れているだろうに、色々と飛び回って大変そうだ。少しでもリラックスして下さい。
14:00
彼は、ずずいとハーブティを飲み干すと、そのまま荷馬車で町の方へ帰っていった。本当に忙しいのだろうな。
俺は、風呂を沸かすことにした。疲労回復には風呂が一番だ。川へ行って水を汲み、薪にファイアダガーで火をつける。
パチパチと薪が爆ぜる音が静かな空間に鳴り響き、俺はボーっとそれを眺める。なんだか落ち着く。
17:00
やっと、マルゴとジュノが起きてきた。サラサは彼らに、消化のよさそうな飯を出してあげていた。
19:00
俺たち三人はザプンと風呂につかり体の疲れを癒したあと、いつものように焚き火を囲って酒を飲むことにした。ちょっとした慰労会だな。
綺麗で幻想的な月を見ながら、俺は酒をあおる。うん、美味い。風呂の後の酒は格別だ。
今日の酒の肴は麻痺薬を塗ったアンクルスネアにかかったシカ肉料理だ。
新鮮なシカ刺しが特に美味い。おろしにんにくと一緒に食べるのが良いね。
舌の上で新鮮な肉がとろけ、ニンニクと交じり合い芳醇な味わいが広がる。
マルゴはおろしニンニクと一緒にシカ刺しを口にすると、目をひん剥いて俺に牛のような唸り声で何か言ってきたが、俺は良いから食え食えと手でジェスチャーした。
ジュノとサラサも同様の反応を示していた。目をひん剥くほど美味かったか。
人が美味いものを食べた時のリアクションって、意外とどこでも同じなんだな。
焚き火を囲んだ宴会は、夜遅くまで続いた。全くのんべえなやつらだ。
むろん学習した俺は、「シメのスープ」と称してムレーヌ解毒草で酔い覚ましスープを作り出してあげたことは言うまでもない。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
みなさんこんにちは! ここまでお読み頂きありがとうございます。
作品を書くモチベーションになりますので、本作を読んで応援したいと思った方は、ブックマーク、評価、応援コメントをよろしくお願いいたします。
また、紙の新品書籍を購入していただくのが一番の応援になりますので、そちらも何卒よろしくお願いいたします。
(買った書籍は中古に流さないでいただけると、新品が売れて次の本が出しやすくなるので助かります)
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うん、パパ帰ったよ。お前も寂しかったのね。パパもだよ!
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時計を見ると、もう19:00か……。
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サラサは俺たちのズタボロな状態を見るなり、すぐに鍛冶小屋に連れて行かれ、手当をしてくれた。
サラサの作ってくれた料理を食べた俺たちは、泥のように眠った。
◇◇◇
翌日、昼まで寝てしまった。それだけ疲れていたということだろう。
サラサは朝早くから起きていて、家畜の世話などをしてくれていた。
俺はサラサに「アリガトウ」と言った。
マルゴとジュノは盛大にイビキをかいて眠っている。眠らせておいてあげよう。
サラサが作ってくれた遅い朝飯を食っていると、冒険者ギルドマスターのシュラクさんが荷馬車に乗ってやって来た。
昨日は本当にお疲れさまでした。俺はジェスチャーでそう伝える。
彼は荷台から大袋をどさっと下ろすと、地面に置いた。
金貨は700枚。俺が大量に使ったポーションの代金も含まれているそうだ。
金貨は一枚一枚数えた。アッシュが今にも金貨の山にダイブしそうだったので、サラサに抱っこしてもらったよ。
あとは、マルゴとジュノの分だと言って、シュラクさんは袋を二つテーブルに置いた。
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俺は、シュラクさんにテーブルに座るようにジェスチャーして、マーブル草のハーブティを出してあげた。彼も疲れているだろうに、色々と飛び回って大変そうだ。少しでもリラックスして下さい。
14:00
彼は、ずずいとハーブティを飲み干すと、そのまま荷馬車で町の方へ帰っていった。本当に忙しいのだろうな。
俺は、風呂を沸かすことにした。疲労回復には風呂が一番だ。川へ行って水を汲み、薪にファイアダガーで火をつける。
パチパチと薪が爆ぜる音が静かな空間に鳴り響き、俺はボーっとそれを眺める。なんだか落ち着く。
17:00
やっと、マルゴとジュノが起きてきた。サラサは彼らに、消化のよさそうな飯を出してあげていた。
19:00
俺たち三人はザプンと風呂につかり体の疲れを癒したあと、いつものように焚き火を囲って酒を飲むことにした。ちょっとした慰労会だな。
綺麗で幻想的な月を見ながら、俺は酒をあおる。うん、美味い。風呂の後の酒は格別だ。
今日の酒の肴は麻痺薬を塗ったアンクルスネアにかかったシカ肉料理だ。
新鮮なシカ刺しが特に美味い。おろしにんにくと一緒に食べるのが良いね。
舌の上で新鮮な肉がとろけ、ニンニクと交じり合い芳醇な味わいが広がる。
マルゴはおろしニンニクと一緒にシカ刺しを口にすると、目をひん剥いて俺に牛のような唸り声で何か言ってきたが、俺は良いから食え食えと手でジェスチャーした。
ジュノとサラサも同様の反応を示していた。目をひん剥くほど美味かったか。
人が美味いものを食べた時のリアクションって、意外とどこでも同じなんだな。
焚き火を囲んだ宴会は、夜遅くまで続いた。全くのんべえなやつらだ。
むろん学習した俺は、「シメのスープ」と称してムレーヌ解毒草で酔い覚ましスープを作り出してあげたことは言うまでもない。
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