k-101

文字数 1,508文字

 朝起きると、まだ具合が悪い。頭痛がして、身体が重くだるい。

 俺は、鶏、ロシナンテ(馬)、アッシュにエサをやった後、タオルを水で濡らし、体の汗をふいた。とにかく何か食べなくては。

 俺はムレーヌ解毒草のスープを作り、パンをふやかして食べた。ルミーの果実もナイフで切って食べる。そして再び布団に戻った。

 病気のとき、本当に一人なんだと実感する。

 昔風邪をひいたとき、よく母さんが白桃の缶詰を買ってきて、食べさせてくれたことをふと想い出す。母さん元気かな。

 今はもう母さんと会話することもできない。俺がいなくなって泣いているだろうか。

 日本ではおそらく失踪したことになっているだろう。

 辛いな……。


 12:00
 体調が悪いので、ひたすら横になっていた。

 もそもそと布団から出て動き出すと、足元のアッシュも一緒について来る。

 朝に作ったスープを温めなおし、ハーブ鶏の卵、干し肉を入れて食べる。ついでにアッシュのお皿にも入れたらハフハフ食べていた。

 まだ体調が戻らない。横になるしかない。

 俺は水を意識して多めに飲み、再び布団に入る。


 18:00
 ようやく、症状が良くなってきた。頭痛もしないし、身体のだるさもマシになってきた。良かった。単なる風邪だったか。

 こちらの世界特有の変な病気だったらどうしようかと思った。

 体が汗でベトベトだったので濡らしたタオルを絞ってふいた。

 その後、干し肉、ハーブ鶏の卵、ムレーヌ解毒草、野菜類を使い焚き火でスープを作る。

 それにパンをつけてふやかして食べた。

 食後にマーブル草のハーブティを飲んでほっとする。

 俺は何を考えるわけでもなく、ハーブティが入ったカップを両手でもち、しばらくぼーっと焚き火を見つめた。


 20:30
 気がつけばハーブティがすっかり冷めていた。俺はカップのハーブティをぐいと飲む。

 夜風のせいで病気がぶり返してはいけないと思い、横になることにした。

 アッシュは安心したように布団で丸くなった。


 21:00
 俺はランタンの明かりを消し、布団の中で再び目を閉じたのだった。

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