k-43

文字数 1,407文字

 前に語っていたことであるが、俺はスキルビルドを考えるにあたって、どうしても魔法を覚えたいという想いから、ギルドポイントを温存していた。

 が、思い直すことにした。

 というのも、今までの戦闘を思い返してみると、主に使っていた攻撃や防御、それは剣、弓、盾によるものなのだ。

 確かに知能のステータスは高い。魔法を覚えると、もしかすると高火力が望めるかもしれない。

 しかし、それはきっと俺の魔法を使いたいという願望がそう思わせているにすぎず、しょぼ! となって終わるような気がしてならない。

 ギルドポイント各50で弓と盾、一段階目のスキルが取得できるのだから、こちらを優先すべきなのではないかと考え直した。


 ◇◇◇


 というわけで、次の日の朝、早速俺はアッシュを伴って冒険者ギルドのダンを尋ねていた。

 ダンにジェスチャーで弓と盾のスキルを覚えたいということと、スキル表の50という数字を指で示した。

 ダンからオーケーのジェスチャーをもらう。武術担当教官であるカイ先生の道場に連れて行かれ、スキルの練習をすることとなった。

 カイ先生は白いオーラを弓にまとわせて強力な矢を的に放った。

 ドドッ!

 白いオーラは魔力とは別のステータスにある気力のようだ。ジェスチャーコミュニケーションで察しただけなので、確信があるわけではないが、多分。

 そして、俺も真似をしてみた。確かに多少威力は上がっているが、カイ先生には到底及ばない。

 とつ!


『個体名:奥田圭吾はチャージアローLv1を取得しました』


 次に、盾スキルだ。

 カイ先生は木盾を構え木刀を打ち込んでこいとジェスチャー。

 俺が打ち込みをしたところ、盾が発光した。ガンとまるで鋼をぶっ叩いたかのようだった。

 同様に俺も真似をしてみた。確かにオーラをまとうことはできたが、カイ先生の打ち込みに、ズザザっと後ろにふっとばされた。


『個体名:奥田圭吾はフォートレスLv1を取得しました。』


 とりあえず、スキルは無事に習得できたようだ。あざす。

 それぞれのスキル取得表示を鑑定してみた結果が次のとおりだった。


【チャージアローLv1:チャージした力を解放しより強力な弓攻撃を撃つ】
【フォートレスLv1:盾の防御力上昇効果】


 良いね。当たりスキルだろう。

 俺がスキルの鍛錬をしている間、暇をしていたアッシュは、丸くなって道場の端っこで眠っていた。

「ほら、アッシュ帰るぞー」


 俺はカイ先生にアリガトウとランカスタ語で言い、小屋に戻ることにしたのだった。

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 みなさんこんにちは! いつもお読みいただきありがとうございます。

 新たに弓スキルと盾スキルを覚えたケイゴでした。

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