k-68

文字数 1,269文字

 翌朝、聞き慣れない不思議な音で目を覚ましたら、水を溜める用の桶の淵に綺麗な小鳥がとまり、くちばしで水を突っついていた。森からやってきたのかな?

 俺は、鶏用のパンくずをそっと近くにまいてやった。

 うん。天気は良好。今日は目覚めの良い朝だ。

 俺はストレッチをして凝り固まった筋肉をほぐし、毎朝の日課を行う。大分弓の精度も上がってきた。


 10:00
 朝食をとった俺は、鍛冶小屋にこもった。

 コカトリスの目を乾燥して粉末状にしたものとフェムト石を砕いた研磨剤を混ぜて、矢のヤジリ部分を砥石で研磨したところ、灰色に発光した。


【石化の矢:石化属性。攻撃対象を石化状態にする】


 よし。攻撃手段が一つ増えた。但し、毒矢と同じで、取り扱い要注意だ。俺は、銑鉄と木材で作った自前の矢に、石化属性を付与していった。自分でなめて石化耐性をつける以外にも用途があったんだな……。

 アッシュがお座りしながら、「クーン」と心配そうに鳴き声を上げる。アッシュ、そんなに心配しなくても、パパはなめて倒れたりしないよ。

 昨日考えていた取得スキルの件だが、弓にしようかと思っている。大蛇と戦った時を思い起こすと、俺が使った攻撃手段は弓のみだ。近づいたらブレス攻撃で一環の終わり。

 弓以外の選択肢がなかった。

 今後も近づいたら一撃で殺されるような敵に、もし出くわしたとしたら、弓で攻撃するしかないだろう。それに俺は弓に毒、麻痺、石化と状態異常を付与することができる。

 どのようなスキルかは、ダンからの聞き取りでは不明だった。しかし、チャージアローより強力なスキルである可能性が高い以上、取得しておくべきだろう。


 俺は少々遅い昼食をとったあと、鍛冶小屋で石化の矢のついでに作成したウォーターダガーを数本桶に入れ、レスタの町へと荷馬車を走らせたのだった。

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 みなさんこんにちは! ここまでお読み頂きありがとうございます。

 アッシュに向かって自分のことをパパと呼ぶケイゴでした。
 完全に犬ばかですが、私もそうなので彼のことを言えた義理ではありませぬ……。

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