ミカゲルート⑧
文字数 856文字
「あの時、貴方が愛しい、可愛い、私のモノにしたいと思ったからキスをした。好きだからキスをした――よく考えたら分かることです。何故貴方のことを想うと胸が高鳴るのか、貴方の為に弓を引こうと思ったのか。それは好きだからです」
「私、こんな恰好をしているから自分が男だということを忘れていました。今まで女性を好きになったことなんてなかったですから――。女の子になれたらいいのに、そう思っていました。けれど、女の子だと貴方と恋が出来ませんね。由紀様、私を男にして頂けますか?」
それから、私達は学校に遅れることも厭わずに延々と浴びるほどのキスを繰り返した。この日から、私とミカゲさんの関係は友達から恋人へと変化した――。