和海ルート①

文字数 804文字

初めて見た時に衝撃が走った。

ビビビときてドキッと心臓が跳ねる音がした。


これが恋に落ちることだと知った。恋もしたことのない俗にいうチェリーボーイなオレはこの気持ちをあいつにどう伝えたらいいのかさえも分からない。

好き? 愛してる? ……いや、この気持ちはそんな一言じゃ伝えきれねえ。

一言じゃ足りないくらい好きだから――。

* * * * * * * * * * * * * *

「和海は相変わらず可愛いよなあ、俺お前なら抱けるかもしれない。いや、抱ける!」

「冗談でもやめろよそういう事言うの! 今めちゃくちゃ鳥肌立ったからな!?」

「いやー、でもさ、そう思うくらい可愛いってことじゃん」

「可愛いとか言われたくねえ! オレは可愛いよりかっこいいって言われる男になりたんだ!」
「えー……それはない……っと、いいところに和光さんきた。おはよう」
「あ、うん、おはよう。どうしたの?」
「これ、中学の時の写真。和海罰ゲームで流行ってた魔法少女のコスプレしたの。めっちゃ可愛くない?」

「あっ、ちょっ、ばか、見せんな!」

見せて貰った写真には少し前に流行っていた魔法少女アニメの恰好をした和海くんが映っている。とても似合っていて、可愛いかった。

「あ……うん、すごく可愛いね」

「可愛い……っ!? そんな……うわ……うわあああああああああああああああああああああああん!!」

「あっ、ちょっと和海くん! 今からSHRだけど何処行くの!?」

「……うーん、しょうがないからほっとこうか。少ししたら帰ってくるよ」
「うん……」

恵村和海くん。すっかり周りの人からはいじられ役として定着してしまっている。


和海くんと居るのは楽しいし面白い。彼には人を惹きつける魅力が沢山ある。

私は和海くんが好き。だけど、なかなか目を合わせてくれなかったり、私と話している時よりプリンセス制度のみんなと話している方が楽しそうだし、嫌われているのかもしれない。少し、そう思う。

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登場人物紹介

和光由紀 

ヒロイン、だけど周りの女装男子が可愛すぎて霞む。転校生。Gカップ

東十条 静香ちゃん

全6話構成。身長が低いコンプレックスに悩む。親に放任されつつ、監視されている。庭園でお茶したり、読書することが好き。

能代 准ちゃん

全5話構成。学園の女子人気殆どを占める。女の子が好きで、彼女がたくさんいる。楽しいわけではない。

豊前ミカゲちゃん

全8話構成。弓道部のエース。静香様の下僕。静香様をお慕いしている。少女漫画や、ファンシーなものがすき。性同一性障害の気がある。

千倉玲ちゃん

全7話構成。おっぱい魔人。常におっぱいのことを考えている。由紀のおっぱいがお気に入り。

恵村和海ちゃん。

全6話構成。純情少年。喋る猫がでてくるなんかよく分からない個別。

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