和海ルート④

文字数 965文字

それから私は可能な範囲で中庭へ通った。そんなある日のこと

「あれ、和海くんなんか顔赤くない? 大丈夫?」

「えっ、ああ、平気平気――」

「ふふん、今にゃ!」

「うわぁ!」

「えっ……?」

「わ……っ!わっ、わわわ、わりい! わざとじゃないんだ!」」

「う、うん……わかった……」

「いやっ、ほんと、ごめん今のはオレじゃなくてこのエロ猫が――……とにかくすぐ退けるか…ら……」

「和海くん!? 大丈夫?」

「ああ……平気だ。……あれ、お前いつの間に分身したんだ? さっきからお前が2人居るように見えるんだけど……」

「それ全然大丈夫じゃないよ! 熱あるんじゃ……うわ、熱い……待ってて、保健室に連れて行くから……!」

「にゃあ、そこのおなご、1つ聞いてもいいかにゃ」

「え……」

「ここにゃ! 足元をよく見るにゃ!」

「うわあああ! 猫が喋ってる!! なんで!? どういう仕組み!?」

「そんなの今はどうだっていいにゃ。貴様に聞きたいことがあるにゃ、貴様は和海のことが好きなのかにゃ?」

「うん、好きだよ。一緒に居ると胸がぽかぽかしてとても気持ちいいんだ。ずっと一緒に居たいって思うの」

「……そうかにゃ、どうやら吾輩の出る幕はなかったようだにゃ」

「ううん、猫さんには感謝しているよ。だって猫さんが居なかったら和海くんと仲良くなれてなかった。猫さんがきっかけを作ってくれたんだよ。さっき和海くんの背中押したのも猫さんでしょ? 見てたんだ」

「バレてたのかにゃ……まさかこいつが熱があるとは思わずにしてしまったにゃ。こいつをよろしく頼むにゃ」

「うんっ! 任せて!……さて、そこの2人! 見てるなら和海くん運ぶの手伝ってください!」

「ええっ!? バレてたの!? ぜーったいバレてないと思ってたのにぃ!」

「千倉が見えない~ってうるさいからじゃん。……まぁ何喋ってるかまでは聞こえなかったけどさ」

「そーそー、何喋ってたの~? ていうかさっき由紀ひとりごと言ってなかった?」

「とにかく、一緒に運んでください!」

「は~い! んじゃあ、玲が和海ちゃんおんぶして連れてってあげる~」

「いやいや、この場合はお姫様抱っこのがいいんじゃないの? 和海くんが起きたら校内ホモ話で持ちきりになるんじゃない?」

「あははっ! おもしろそ~! じゃあお姫様抱っこで~! きゃ~、和海ちゃんお姫様~~!」

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登場人物紹介

和光由紀 

ヒロイン、だけど周りの女装男子が可愛すぎて霞む。転校生。Gカップ

東十条 静香ちゃん

全6話構成。身長が低いコンプレックスに悩む。親に放任されつつ、監視されている。庭園でお茶したり、読書することが好き。

能代 准ちゃん

全5話構成。学園の女子人気殆どを占める。女の子が好きで、彼女がたくさんいる。楽しいわけではない。

豊前ミカゲちゃん

全8話構成。弓道部のエース。静香様の下僕。静香様をお慕いしている。少女漫画や、ファンシーなものがすき。性同一性障害の気がある。

千倉玲ちゃん

全7話構成。おっぱい魔人。常におっぱいのことを考えている。由紀のおっぱいがお気に入り。

恵村和海ちゃん。

全6話構成。純情少年。喋る猫がでてくるなんかよく分からない個別。

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