玲ルート⑤
文字数 1,845文字
そう言い放つと横に控えていた2人組の男たちが下卑た笑みを浮かべ、こちらへ近づいて来た。
私は気が付けば玲ちゃんの名前を呼んでいた。呼んでも玲ちゃんが来るわけないと思っているのに。玲ちゃんはすごく頼りになって、毎回私を助けてくれる。こういう時に玲ちゃんを頼ってしまう私が情けなかった。
???「由紀?」
扉の向こうから私を呼ぶ声が聞こえた。その声はいつも聞いている私の大好きなその人の声だった。
扉の向こうで玲ちゃんのそんな声が聞こえたと思ったら扉が吹っ飛んでしまった。そうして現れたのは玲ちゃんだった。
男の身体も腕もがっちりした体育系で柔道部と言われて納得がいった。横に控えている男達は玲ちゃんの出すオーラに気圧されているけれど体の作りから彼らも運動部に所属しているような風貌だった。それに比べ玲ちゃんは華奢だ。……。