玲ルート⑤

文字数 1,845文字

「ふふ……可哀想に。このままだと貴方は汚されてしまうわ。これから玲ちゃんと関わらないって誓うならやめてあげる」

「ごめんだけど玲ちゃんと関わらないなんて約束はできないよ」

「どうして……? あなたの周りには玲ちゃんの他にもたくさん居るじゃない! 玲ちゃん1人くらい居なくったって何の問題はないはずよ!」

「ううん、玲ちゃんがいいの。私は玲ちゃんが好きだから、玲ちゃんと一緒に居たい。私の横から玲ちゃんが居なくなってしまうことは嫌なの」

「私から……私から玲ちゃんを取らないで……! 玲ちゃんは私だけのものなの……!」

「玲ちゃんをモノだなんて言わないで、玲ちゃんは誰のものでもない」

「う、うるさい……! あんたなんか玲ちゃんから嫌われてしまえばいい! 貴方たちこの女ヤっちゃっていいわよ」

そう言い放つと横に控えていた2人組の男たちが下卑た笑みを浮かべ、こちらへ近づいて来た。

男1「ふへへ……大人しくしろや……こんないい女とヤれるなんて最高だぜ」

男2「おっと、暴れないでよ。痛くしないからさ?」

由紀「いやっ……離してっ、触らないでっ……いやぁ……! 玲ちゃんっ、玲ちゃん……!」

私は気が付けば玲ちゃんの名前を呼んでいた。呼んでも玲ちゃんが来るわけないと思っているのに。玲ちゃんはすごく頼りになって、毎回私を助けてくれる。こういう時に玲ちゃんを頼ってしまう私が情けなかった。

「ふふ、この子ばかなの? 名前を呼んだって玲ちゃんがあんたなんかを助けに来るわけ――」

???「由紀?」

扉の向こうから私を呼ぶ声が聞こえた。その声はいつも聞いている私の大好きなその人の声だった。

「れ、玲ちゃん……?」

「そんな……、玲ちゃんがこの女を探しに来るなんて……。でも鍵をかけているから簡単に入ることは出来ないハズだわ」

「由紀?! そこに居るの? 待ってて、今開けるから!」

「玲ちゃん、無理だよ! 鍵が掛かってるって――」

「だいじょーぶ! いっくよーーー! えーーーーーい! 扉どーーーーーん! ばりーーーん!」

扉の向こうで玲ちゃんのそんな声が聞こえたと思ったら扉が吹っ飛んでしまった。そうして現れたのは玲ちゃんだった。

「えへへ~、由紀みーつけた! もうっ、玲ちゃんを置いてどっか行くだなんて酷いよぉ」
「え、えええええええええええ!? ちょっ、玲ちゃん何したの? 扉が吹っ飛んでったよ!?」

「何したって……扉が鍵かかってて邪魔だったから扉ごと蹴ってぶち破ってみました~! この扉案外簡単に壊れるんだね~、ビックリしちゃった」

「うそ…………」

「さて、と――ねえ、そこの男たち、玲の大切な由紀に触れた罪は大きいよ? 由紀に手を出したこと、後悔させてあげる」

「ふ、ふん、可愛らしいプリンセス制度の男の娘に何が出来る? 全然怖くねえよ」

「お、おい、やめとこうぜ、こいつ目がマジだって、こいつに喧嘩売るとかやべーって」

「そんなの知るかよ、腕も細いし見たところ力とかなさそうじゃねーか。――それに、こいつに勝って無理矢理組み敷かせて俺のモノにする」

「げえっ! お前そっちの趣味かよ……俺には理解できないわ」

「うるせー、顔がタイプなんだよ悪いか! 女と違うのは付いてるってことだけだ、貧乳の女だって思えば余裕だぜ」

「ん~~、わかった。玲が君たちとの勝負に負けたら大人しく玲の身体を差し出すよ。その時は舐めるでも咥えるのでもなんでもしてあげる。なんならそのおちんぽを玲の中に挿れてもいいよ」

「へっ、いい条件じゃねえか。言っておくが俺は柔道部なんでな。今まで喧嘩で負けたことはねえぜ」

男の身体も腕もがっちりした体育系で柔道部と言われて納得がいった。横に控えている男達は玲ちゃんの出すオーラに気圧されているけれど体の作りから彼らも運動部に所属しているような風貌だった。それに比べ玲ちゃんは華奢だ。……。

「玲ちゃん! そんな約束して大丈夫なの……? この人相当強いんじゃ……」

「大丈夫だよ、玲を信じて。ねっ?」

「う、うん……わかった、頑張って。応援してるね」

「うん、まっかせといて! ……あ、いいこと思いついちゃった! 由紀がおっぱい揉ませてくれたら玲はもっと頑張れるような気がするんだよね!」

「え、ええっ!? うーん、そうだなぁ……今は駄目だけど後でならいいよ……」
「わぁ、ほんとに!? やったあ、玲ちゃん頑張る! いっぱい揉み揉みしてちゅっちゅして由紀をとろとろにさせちゃお~っと!」

「……もうっ、玲ちゃんはこんな時でも相変わらずなんだから」 

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登場人物紹介

和光由紀 

ヒロイン、だけど周りの女装男子が可愛すぎて霞む。転校生。Gカップ

東十条 静香ちゃん

全6話構成。身長が低いコンプレックスに悩む。親に放任されつつ、監視されている。庭園でお茶したり、読書することが好き。

能代 准ちゃん

全5話構成。学園の女子人気殆どを占める。女の子が好きで、彼女がたくさんいる。楽しいわけではない。

豊前ミカゲちゃん

全8話構成。弓道部のエース。静香様の下僕。静香様をお慕いしている。少女漫画や、ファンシーなものがすき。性同一性障害の気がある。

千倉玲ちゃん

全7話構成。おっぱい魔人。常におっぱいのことを考えている。由紀のおっぱいがお気に入り。

恵村和海ちゃん。

全6話構成。純情少年。喋る猫がでてくるなんかよく分からない個別。

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