ミカゲルート⑥
文字数 945文字
ふっと私を穏やかな優しい目で見るミカゲさん。
プリクラ機の中に入るとミカゲさんは興味深そうに周りを見回し、落ち着かなそうにしていた。
ピッピッとミカゲさんはプリクラ機を操作する。しばらくしてプリクラの撮るよーという音声が流れた。
私が振り向いた瞬間、ミカゲさんとの唇が重なった。そうして出来た写真は、私とミカゲさんがキスをしているものだった。
それはミカゲさんにとって私は女友達だという程度の存在でしかないの? それ以上の関係にはなれないの? そう思うと泣いてしまった。だめだ、ミカゲさんに涙は見せちゃだめ。気持ちを押し付けたら厚かましい女になってしまう。