共通⑤
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今日の授業終わりを告げるチャイムが鳴り響く。今日の学校も終了の合図だった。
つ、つかれた。今日を過ごしてみたけれど異常な男子の多さ。女子の数は私のクラスでは5人程。こうして全校生徒が歩く廊下でも女子はちらほらと見かける程度でおそらく1/3が男子であると思う。お母さんもおばさんもこんな学校に転校なんかさせてくれちゃって、きっと私の男性恐怖症が悪化するに違いない。
ってあれ、何この人だかり……というか人が横に避けて道が出来てる? まるで大名様が通るみたいに廊下には一直線に空洞ができた。なにかあるのだろうか。
すると、前から2人の人が歩いてきた。
1人はお姉さんっぽい雰囲気の黒髪ロングの美人。物静かな大和撫子の女性って感じだ。もう1人は背が小さな美少女だった。どうやら大名行列の正体はこの2人のようだ。
いきなり小さな女の子に声をかけられ、ビックリして声が裏返ってしまった。
というか、どういう次元の会話なのこれ! 全く付いていけないよ! 明らかにこの2人違う次元にいるよ!
す、すごい2人だった……! 個性の塊すぎる!!
『1-2和光由紀、雨宮智、生徒会室に来い。来ないと全裸で校庭10周』