第9話

文字数 1,950文字

何回か致した後、ぼーっとしているときにふと言おう言おうと思っていたことを思い出した。

「健斗さん」
「何でしょう」
「えーっと、そのですね……わ、私にしてほしいプレイとかあります……?」

返事がないので健斗さんのほうを見てみると、何とも言えない困惑した表情をしている。

「……突然、何です?どうしたんですか?」
「い、いえ、その……マンネリ防止というかですね……」
「ほう、なるみさんはマンネリ化を感じているわけですか?先ほどのも物足りなかったですか?」
「ち、違いますよ!違います!私はその……毎回ものすごく満たされてるんですが、健斗さんにもっと満足していただきたいというか、何というか……」
「私も毎回満たされてますよ。正直言えば、毎日何度もしたいくらいには満たされてます」
「そ、そうですか……」
「……でも、私のリクエストを聞いてくれる意思はあるんですよね?」
「もちろんです。まぁ、私のキャパもありますけど」
「なら、ひとついいですか?なるみさんのキャパはぎりぎり超えないと思います」

健斗さんはそう言うと、私の手を引いてベッドの近くの椅子に私を座らせた。
もちろん、素っ裸のままで。

「浅く腰掛けるようにして、背もたれに寄っかかってもらえますか?」
「こうですか?」

言われた通りにすると、健斗さんが私の足をぐっと開いてひじ掛けに私の足を引っかけた。
一瞬、何が起こったかわからなかったけど、すさまじく恥ずかしくなって慌てて足を閉じる。

「ちょっ、何するんですか!」
「いえ、今の姿勢で責めてみたいんですよ。場所と姿勢が変わるだけでやることはいつもと同じです」
「ぐぅ……」

確かに、私のキャパを超えてはいない。
健斗さんらしく、本当にぎりぎりを攻めてきた。

「お、お腹のところだけタオルで隠していいですか?三段腹になっちゃうの恥ずかしいですし……」
「ふふっ、いいですよ。相変わらず変なところで恥ずかしがりますね」

バスルームから健斗さんがタオルを持ってきてくれて、それでお腹を隠す。
ついでに、両の手で顔も隠す。
これからされることを見るのも見られるのも恥ずかしいから。

「顔も隠してしまうんですか?もったいない」
「これが私のキャパのぎりぎりです」
「そうですか。では始めますね」

健斗さんが私の足を持ち上げて、一番恥ずかしいところが丸見えになる。
思わず足を閉じそうになるものの、健斗さんの手がそれを許さない。
ゆっくりと下から舐め上げるように舌が這ってきて、一番敏感なところを口に含む。
きゅっと吸い上げられて、口内で舌が先端を弄ぶと腰や足がガクガクと震えてしまう。
クリトリスへの愛撫が終わると、健斗さんの細く長い指が1本入ってくる。
くちくちと音が響いて、余計に恥ずかしくなる。
馴染んできたところで指が2本に増える。
いつもより圧迫感があって、思わず声が漏れてしまった。

「あっ……」
「……なるみさん、こういうの好きなんですか?いつもよりもきついですよ」
「わ、わかんない……」

2本の指で中をかき回しながら、健斗さんがまたクリトリスを口に含んでさっきよりも激しく刺激を与えてくる。
その両方の水音で私も興奮してしまって、いつもよりもすぐにいってしまった。

「はぁ……はぁ……」
「ふふっ、すごかったですね」

指の隙間から健斗さんを見てみると、私のでどろどろになった指を舐めていた。
健斗さんは私のそこに顔を埋めながらどんどんあふれてくるものを舐めとり、そのまま続けて2回、3回といかされてしまった。

「け、健斗さん……もうダメ……腰が……死にます」
「そうですか……激しく動かすからですよ。自業自得です」
「なっ、健斗さんのせいなのに!」

ぐったりしている私を抱き上げると、またベッドに寝かせてくれた。

「ベッドの上なら大丈夫そうですか?私、今ものすごく興奮してるので激しくなると思いますけど」
「だ、大丈夫なので続きしてください……」

多少腰は痛かったものの、そこでやめるのは無理なくらい体が健斗さんを欲していた。
健斗さんのものが入ってくるといつもよりも大きく感じて、喉の奥から声が漏れた。
何度もそれを打ち付けられて私の体が弓なりになるのと同時に、健斗さんも果てた。

「……すごかったです……」
「私も興奮しました。なるみさんもいつもよりよさそうでしたね。恥ずかしいのが興奮するタイプですか?」
「……わかんない……でも毎回これだと死んじゃいます」
「それもそうですね。不定期で……なるみさんのキャパの範囲内で他にもいろいろ考えておきましょうかね。私としても大満足ですし」
「えっち」
「まぁ、そうさせたのはなるみさんなので、責任を取ってもらうという意味では理に適ってます」
「え~、それ理に適ってないと思うんですけど……」

私がマンネリ化を危惧したせいで余計に事態が悪化してしまった気がする。
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