第40話

文字数 1,619文字

胸がかゆい。
生理前にたまにあるあれ。
前にかきむしって大変なことになってしまったので、今はどれだけかゆくとも我慢するようにしている。
ただ、胸のかゆみを我慢しているどうしたって変な動きになってしまう。
不審な動きをする私を健斗さんが何とも言えない目で見ているのは気づいていたけど、とうとう健斗さんが声をかけてきた。

「なるみさん」
「……何でしょう」
「また胸がかゆいんですか」
「そうなんですよ……めちゃくちゃかゆいのを必死で耐えてるんです。今どうなってます?下のほう、自分じゃ見えなくて」

そう言って、Tシャツをぺろんとめくって健斗さんに胸を見せる。
もちろん、部屋着なのでノーブラ。

「……私としてはありがたいんですが、人にこう簡単に胸を見せるのはいただけませんね」
「健斗さん以外に見せる人なんていないですから安心してください」
「……特に変わりはありませんよ。まぁ、全体的に普段よりは張っている印象ではありますけど」

健斗さんが胸に触れて、その指が先端に軽く当たる。
その瞬間、体がびくっと跳ねて、ぞわぞわと鳥肌が立った。

「すみません、手が冷たかったですか?」
「あっ、違う……ずっと我慢してたから、かゆいとこ、やっとかけたみたいでちょっと気持ちよかった……」
「……ほう、そうですか」

少しにやっと笑うと、健斗さんは両方の手で胸を撫で始めた。
全体を優しく撫でながら、乳首のところを親指で少し強めにぐりぐりと押したり、親指と人差し指で挟んで転がしたりする。
しかも、それがものすごく気持ちいい。

「あっ、やだっ、健斗さん……」
「どこがかゆいんですか?教えてください」
「わ、わかんない……」

ソファーに座った状態のまま手で延々と胸を愛撫されて、それがやっと終わったときにはぐったりとしていた。
普段、胸はあんまり感じないのに信じられないくらい気持ちいい。

「ふふっ、なるみさんが胸で感じる姿は新鮮ですね」
「健斗さん……次、指じゃなくて口でしてほしいです……」
「いいですよ」

そう言うと健斗さんは片方の胸を下から舐め上げて、乳首を口に含みながら乳輪のあたりに優しく舌を這わせる。
いつもより優しい力加減なのに、それが余計によくなってしまう。
もうずっとこうしていてほしい……そう思っていると、健斗さんの手が私のおへそあたりから部屋着の中へ、さらに下着の中へと入ってきた。
自分でももうぐしょぐしょになっているのはわかっていたけど、もうどうしようもない。

「……なるみさん、もしかして胸だけでいきましたか?」
「んんっ……まだいってないです……でも今日すごい気持ちいい……」
「……ベッド、行きましょうか」
「はい……」

健斗さんに抱えられて、そのままベッドに優しく寝かされる。
部屋着も下着も一緒に脱がされて、すぐに健斗さんのものが入ってきた。
ゆっくりと浅いところで律動が始まって、それがどんどん深くなっていく。
健斗さんがTシャツをめくりあげて、両方の胸を揉みしだいてはその先端を指先で弄ぶ。
そのうち、正常位のまま胸を吸い上げられて、思わず健斗さんの頭を抱え込むように抱きしめてしまった。
中では容赦なくいいところだけを突かれて、胸にはさっきのような快感が押し寄せてくる。
胸でいくってこんな感じなのかも……と思いながら、いってしまった。

「はぁ……はぁ……すごかった……」
「ああ、よかったですね……なるみさんが胸でよがるのは思いのほか興奮しました」
「なんか……胸でいったわけじゃないけど、ちょっとだけ胸でいく感覚がわかった気がします……」
「まだ胸はかゆいですか?」
「んー……おさまったかも」
「そうですか。なら次からは胸がかゆくなったらこういうプレイをしましょうか」
「え~」
「なるみさんも生理前はしたくなるでしょう?それで胸のかゆみもおさまるなら一石二鳥です」
「……嬉しそうですね」
「ええ、否定はしません。でも、なるみさんもよかったでしょう?」
「そうなんですよね……」
「ふふっ、今日も可愛かったですよ」
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