第35話 秋月の家老住宅

文字数 472文字

秋月は山の中にある。城跡の周りに塀が道沿いにあり、古風な雰囲気を醸し出している。かつては賑やかな、城下だったのだろう。車一台が通れる、小路が多い。
山を車で走って行くと、忽然と古い町が出現する。城の道沿いに桜が植えてあり、春には大勢の観光客が来て、駐車場も満杯になる。
山の水が道沿いを流れ、家が並んで立っている。その中に、家老の家というのが、残されている。保存状態がよく、入り口に小さな家があり、土日には案内人がいて、入場料をとるようだ。
明治維新後も末裔の方が居住していたようで、家老の末裔の娘さんが、茶の湯の先生で有名だったらしい。茶室もあり庭も和風の趣がある作りで、未だに手入れもされている。近在の娘さんへ茶と作法も教えていたようで、九十歳の頃の背筋を伸ばし、きりっとした和服姿の写真が飾ってあった。建物も江戸風の古い造りであるが、修繕ていれが行われている。見事な家老の住んでいた、日本家屋を見て回れた。
この女性の子供さんが、久光製薬と縁組され、現在まで交流があるという。老中の旧家屋の維持管理を久光製薬がスポンサーとして運営しているという。
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