第20話

文字数 628文字


「俊クンでも勝てないなら……
そしたらアタシらは どうなるの? 死ぬの? 俊クンみたいに……」
「しッ、知らないよ、そんなのッ、、
そこまで言ってないじゃんッ、私に言われたって困るから!」
「もぉヤダ!! 俊クンを失って1番傷ついてるのはアタシなのに、酷いよ!!
「だからさぁ! ちょっと落ち着こって言ってんの! バカじゃないの!?
「バカって何!? 元はと言えば、登美が幽霊なんて言うから悪いんでしょ!?
「はぁッ? 私が言ったんじゃ無いっつの! 弓絵チャンが言ったんだってば!」
「弓絵チャン、幽霊 見たの?
あ! そう言えば、さっき理恵チャンも何か見たって、」
「ゃ、やめてよ、亜希子! さっきのは勘違い何だから!」
「ぅわ……ねぇ、ソレってヤバイんじゃない?」
「やめてってば、登美!! 次にアタシが狙われるみたいなこと言わないで!!

 互いの憶測で互いを怖がらせている。
こんな状態では出口を探しに出られない義也は、唸る様な溜息を零す。


「あぁ!! ンっと、マヂで勘弁しろ!!
どいつもコイツも自分の事ばっかりか!!


 義也の怒声に3人は驚いて押し黙る。

「ちたぁ自分に責任もてよ!!
この期に及んで自分には関係ねぇみてぇな、他人事みてぇな言い方しやがって!!
マヂで何々だ、お前ら……」

 最終的には、義也は呆れ返って脱力してしまう。

「お前らはさ、助け合おうとか思わねぇのかよ……
今、緊急事態だろが……関係ないって済む問題でもねぇだろ、」

 義也の言葉に、一同は力なく項垂れる。
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