先生もどきどきの進路指導
文字数 1,031文字
ルードハーネちゃんは魔界政治学の授業が充実してる高等魔法学校から地元の魔法大学に進んで、領主のお仕事……っと。
いつも言ってる通りの感じだね。
わわわ！ これは、一時の気の迷いで！
その……見ないでください！
ええー、ルードハーネちゃん、ドラゴンが好きだから、
ドラゴン関係のお仕事もいいと思うけどなぁ。
確かに未練はありますけど……
あちこちを飛び回るドラゴンライダーの仕事は領主と両立はできませんし、
体力的にもわたくしには難しいのではないかと。
確かにドラゴンライダーは危険もあるお仕事だから、無理にオススメはしないけど……。
でも、ドラゴン関係のお仕事って、ドラゴンライダーだけじゃないでしょ？
運行経路を決めたりとか、養殖施設の設計をしたりとか、運賃を設定したりとか。
あまり動かなくていいドラゴン関係のお仕事もいっぱいあるから、
そういう仕事についてちょっと調べてみたらどうかな？
まだ時間はあるんだし！
――！ そうですわね！
ドラゴンの仕事と言ってもドラゴンライダーだけではないのですよね。
盲点でしたわ。
先生、ありがとうございます。
わたくし、がんばりますわ！
――失礼しました。
でも何はともあれ、三人ともちゃんとアドバイスできたぁー。
私だって進路指導は初めてだし、自分の経歴はあんまり参考にならないし。
ここまでの三人はある程度雑談で進路について聞いたことあったから、
前もって調べておいたこととか話せたけど……。
最後、エレミアちゃんかぁ……。
エレミアちゃんについては、そういえば聞いたことなかったなぁ。
あ、ルードハーネちゃんおかえりー……。
はぁ、いよいよ次かぁ。
ううん、どうかしら。
それは見せてみないとわからないんじゃなくて？
それに、少なくともハルカ先生なら怒らないだろうから。
困るのはあるかもしれないけど……そうしたらきっと一緒に悩んでくれると思うわよ。
――うん、ルードハーネちゃん、ありがとう。
私、行ってくるね！
