泳ぐぞー！
文字数 1,022文字
さーて、お腹いっぱいになったところで、泳ぐぞー！
うう、ついにこのときが来ちゃったか……。
え、えっと……練習しよっか。私も手伝うから……。
そうね。この中じゃ一番泳げるから、私もエレミアについてるわ。
タイドプールにあんまり大勢で行ったら狭いだろ？
俺とルードハーネは普通に海で泳いでるぜ！
俺とルードハーネは普通に海で泳いでるぜ！
そうね。私も背泳ぎの練習、しちゃおうかしら。
あれ、ルードハーネって背泳ぎできなかったっけ？
仰向けに浮いてキックだけならできるけれど……腕を動かすとその拍子に顔が沈んじゃって……。
ルードハーネってけっこうな不器用だよな。
う……悔しいけど事実だわ……。
ま、俺が練習に付き合ってやるよ！
砂浜から、少し場所を移って、岩場。
大小さまざまなタイドプールができている。
大小さまざまなタイドプールができている。
えーと、泳げる広さで、エレミアちゃんの足がつくようなタイドプールは……っと。
あ、あそこがいいかな！
あ、あそこがいいかな！
ちょ、ちょっと深い気がするけど……がんばります。
大丈夫よ。溺れそうになったら私が支えてあげるから！
えーと、そういえば泳げないってどのぐらい泳げないの？
初等学校いっぱいで、なんとか顔を水につけるところまではできるようになったんですけど……。
えーと、耳に水が入るのがイヤ、ってやつかしら？
た、たしかに長い分いっぱい水が入りそうで怖いよね……。
うーん、水が流れ込んでくる前にえいっ、て一気に潜っちゃえばいいんじゃないかな。
空気には「気圧」っていう、外に向かって押し出す力があるから、一気に潜れば空気が邪魔で水は入ってこないよ。
空気には「気圧」っていう、外に向かって押し出す力があるから、一気に潜れば空気が邪魔で水は入ってこないよ。
へー。耳に水が入らないのはそういう仕組みだったのね。
でも、そんなの仕組みとかまで普通考えないわよ。人間って暇なのかしら？
一応、気圧は温度計を作ってて発見されたんだけどね。
ほら、人間は魔力の量で温度を測ったりできないから……。
ほら、人間は魔力の量で温度を測ったりできないから……。
耳に水が入らない理由と温度とがどう関係するのかはわからないけど……。
でも、温度が測れないと、風邪を引いた時とかにも体温がわからなくて大変だよね。
お菓子もおいしく焼けないし……。
でも、温度が測れないと、風邪を引いた時とかにも体温がわからなくて大変だよね。
お菓子もおいしく焼けないし……。
そんなことより、せっかくハルカ先生からアドバイスもらえたんだから、「えいっ」って潜ってみなさいよ！
え、えー!? いくら大丈夫ってわかってても、怖いよー。
溺れたら引き上げてあげるから、大丈夫よ！
本当？ 信じてるからね。よーし……！ えーい！
キャー!!
何⁉ 悲鳴!?
うえぇ……。びっくりして水飲んじゃった……。しょっぱい……。
今の声は、ルードハーネちゃん!?
何かあったのかも、砂浜に戻らないと！
何かあったのかも、砂浜に戻らないと！
